玉兎と半竜

文字数 1,253文字

退屈
私は鈴瑚。
今日も休憩がてらに団子を食べる。
でもなぜだろうか?
最近無気力なのだ。
…心当たりがないと言えば、嘘になる。
鈴瑚「…ジェイ」
返事を期待してしまう。
虚しいことをするたび、心が締め付けられる。
清蘭「…誰?」
鈴瑚「…え‘‘っ‘‘」
気づかなかった…!
鈴瑚「ええっとジェイってのはその…」
とにかくごまかせればいい…!
鈴瑚「…そう!友達!ただの友達だよ!」
清蘭「ふぅん…」
ごまかせたかな?
清蘭「先に帰ってるからね」
鈴瑚「…わかった」

待ち望んだ時
鈴瑚「…今日も来ないか…はぁ」
立ち上がり、帰ろうとしたその時。
背後で物々しい音がした。
反射で振り返る。
─そこにいたのは間違いなく鈴瑚が待ち望んでいた人物だった。
鈴瑚「ジェイ!!
ジェイの体に飛びつく。
ジェイ「ははは…待たせたな」
鈴瑚「ずっと会いたかった…!」
ジェイ「なかなか片付かなくてな…」
鈴瑚「でも来てくれたってことはさ…」
ジェイ「…ああ!ちゃんと終わらせてきたぜ!ついでに話もな!」
鈴瑚「話って?」
ジェイ「俺が幻想郷に住む話」
鈴瑚「…!」
ジェイ「力丸とソル様、ファイナルから許可下りたぜ!」
鈴瑚「やった!やったぁ!!
ジェイに抱きついたまま飛び跳ねる。
ジェイ「おいおい…落ち着けよ…」
鈴瑚「だって嬉しいんだもん…♪」
これからはいつでも会える。
それだけで私は満足だった。


完全完璧予想外
次第に日が沈んでいく。
そしてジェイがだんだん焦っていく。
…今晩に限らず、宿が…寝る場所がないのだ。
鈴瑚「そういえば…ジェイはどこか泊まる場所は見つけてるの?」
ジェイ「…ない」
鈴瑚「声震えてるよ?」
ジェイ「ははは…行き当たりばったりはやめたほうがいいな…」
鈴瑚「…私の家、来る?」
ジェイ「いいのか?」
鈴瑚「…うん」
顔を赤く染めてうなずく。
…なんで赤くなるのかわからないが助かった。
鈴瑚「じゃあこのまま私の家に行くよ~」
ジェイ「おう、たのむぜ」

~鈴瑚の家(?)~
鈴瑚に案内されるまま家に上がる。
…広い。とにかく広い。
大きなソファだ。
これなら俺でも十分寝られそうn、、、
ジェイ「り、鈴瑚?俺はあのソファで寝られ…」
鈴瑚「いいからいいから♪」ガチャリ
そう言って連れられてきたのは…鈴瑚の部屋だろう。
ジェイ「…ここは?」
鈴瑚「私の部屋~」
とりあえず目を引くのは…
一人だと絶対もてあますであろう大きさのベッドだ。
ジェイ「…俺の寝る場所は?」
鈴瑚「そこ。」(ベッドを指さして)
で す よ ね 。
鈴瑚「かっこつけて大きいベッドにしたらもてあましちゃって…」
ジェイ「だから一緒に寝ろと?」
鈴瑚「そそ!」
ジェイ「…まぁいいか。」
まさか一緒に寝ることになるなんて…
清蘭「鈴瑚ー?って誰?!」
鈴瑚「っあ…!」
ジェイ「ジェイっていうんだ。お前は?」
清蘭「私は清蘭…あなたのことは鈴瑚の友達だって聞いてる。私もこの家にいるから、困ったことがあったら聞いてね」
…それだけ言うとドアを閉めて行ってしまった
ジェイ「…へぇ。友達、ねぇ?」
鈴瑚「っあ…えと…」
ジェイ「…俺はお前にとってどんな関係だ?」

次回に続く
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