文字数 7,600文字

 素敵、と嬉しそうに婚約者を見つめるアデライン殿下の上着に針を打ちながら、シャノンはほんのりと口元に笑みを浮かべた。
 長らくコルセットに拘束されていたわりに、彼女の筋肉は美しく引き締まり、立ち姿も美しい。幾らか余裕を持たせていた上着だが、もう少しダーツを深くしてもいいだろう。ざっと見ても、妙なしわや引き攣れは出来ていないし、肩山もこのままで良さそうだ。
 取り敢えず、帰宅したらエッカート邸へ挨拶に赴かねばなるまい。
 かの有能な使用人(メイド)は見事に頼んだ仕事を上げてくれていたし、序でに、とっ散らかっていた作業部屋の掃除までしてくれていたのだ。エッカート女史への事情説明と共に詫びの品を渡しはしたが、重ねて上等な布を倉庫から引っぱり出すべきだろう。
 一方、シャフツベリ候専属テーラーたちは、立派に己の仕事を全うしてくれたようだ。親方の指導も入っているのだろうが、シャノンの目から見ても、良い出来映えとなっている。奇麗に身体に添うさまは、殆ど修正を必要としないだろう。残りの仕上げも、このまま安心して任せられそうだ。
「流石、フィデル専属のテーラーたちは優秀ですね」
 讃える言葉に親方は笑って、満足そうに目を細めた。
「うちの若いのも、良い仕事を手掛けさせてもらったよ。これが終わったら、また共同で何かやりたいな。次は、うちの殿の衣装でどうだい?」
 今度は盛大に難題を押し付けてくれ、とにやりと笑う。
「いやぁ、仕立ててた若いのが楽しそうでなぁ。今度は、俺も手ェ出したいんだよ。どんな代物でも、うちの殿なら大体何とでもなるだろうさ」
「ほほう、派手なの着せてみますか?」
 それはそれで面白そうだ、とにんまり笑うシャノンに、トラヴィス卿の傍らにいたフィデルが、嫌そうに顔をしかめる。
「これでも一国家から爵位を戴いている身なんだから、あんまり突飛なのは勘弁してくれ」
「いやいや、殿は見た目がお若いんですから。我らも見た目相応の衣装を着せてみたく存じますよ、えぇ。きっとお似合いになります」
「そうそう、見た目は若いんだからさ。見た目は」
 見た目を連呼するな、と苦りきった表情で苦言を呈するさまに、アデライン殿下が隠しもせずにくすくす笑い出し、トラヴィス卿は申し訳なそうに引き締めた口元を、努力の甲斐なくひくつかせた。
「さて、殿下。これでどうでしょう?」
「問題はないわ。本当に、とても楽」
 腕を回してみせて、振り向いたアデライン殿下は興奮気味に目をきらきらさせる。そうして、不思議そうに姿見を覗き込んだ。
「コルセットなんてしてないのに、なんだかもっと細く見えるわ」
「切り返しと、装飾の所為ですね。殿下は姿勢が宜しいので、余計に見栄えが良いかと」
「そう? 有難う。上着は当然として、脱いでも素敵ね。編み上げのリボンが可愛いの」
 仕上がりが楽しみです、と明るく笑う。そうして、むう、と口角を下げた。
「約束したことだけど、これが最後というのも残念だわ。いっそのこと、花嫁衣装をお願いした方がよかったかしら」
「それは……、申し訳ありません、辞退致します」
 ふ、と思わず遠い目をして、明後日の方向を見遣る。不思議そうに首を傾げたトラヴィス卿が、「何故ですか?」と嘴を挟む。
「オクロウリーさんの衣装なら、そちらの方が華やかに映えそうですが」
「でしょう? 絶対に素敵よ、きっと」
「お言葉は大変有難く光栄なのですが、あの。以前の職場で縫ったトレーン約十七フィートが」
 辛かったので、と。思わずどんよりとした空気を背負う。十七フィート、と絶望的な声音で反芻するテーラーたちは、事の酷さが理解できたらしい。あれは、今思い出しても悪夢と言う他ない。
 他国への嫁入りで見栄を張りたかったのは理解できるが、それにしても十七フィートは長すぎではないか。それでも一応、これで短くなった結果だというのだから、交渉してくれた親方には感謝しきりだった。
「伝統的な王室は、文明の利器なんて導入してくれなくてですね。とはいえ、あの花嫁衣装の生地は上質の、大変薄い絹だったので、ミシンではとても縫えなかったと思いますが。おまけに継ぎを出してはならぬと言われまして、その十七フィート分の掛け接ぎから始まったんです。それでも、私はまだましでしたね。最も大変だったのは、あれに刺繍してビーズを延々と縫い付けてた人たちで」
「なんだか、とても大変なことなのだということは、理解できたわ」
 延々と続きそうな恨み節を苦笑とともに遮って、うちではどうなのかしら、とアデライン殿下は小首を傾げる。
「この衣装が届けられたら、一度聞いてみましょう。手仕事の大切さというのもわかるけれど、少しでも負担が減るのなら、新たな機械の導入も必要よね」
「その際は、どうぞ我がシャフツベリへ御用命を」
 優雅に会釈してみせたフィデルに、アデライン殿下は「もちろん」と頷く。
「折角、国内に一大産業があるのだもの。良い物は率先して王室で取り上げたいわ。視察をしたうえでの言葉なら、説得力も出ると思うの」
「アリーナは、今朝からそればかりだね。愉しみなのは解るけど」
「あら、明日が愉しみなのは本当だけど、民の憂いがなくなったというのも、大変喜ばしいことよ」
 どうやらフィデルは、騒動の終結を受けて、アデライン殿下の希望を叶えることにしたらしい。昨夜のうちにシャフツベリ氏族(クラン)が方々へ走り、問題はないとの報告を受け取った後、朝食の席で工業地帯及び城下街の視察を提案したそうだ。
 結局、あの軍服の女は、シャフツベリから遁走したようである。痕跡も奇麗さっぱりと消え失せていたさまに、そもそも本体はマルガレーテの言うように、入国すらしていないのだろうとの結論が出たようだ。
 試着を待つ間にちらりと聞いた話では、氏族長(チーフテン)はなかなかの立ち回りを見せ、あの軍服の女を退散させたのだという。
 当人は逃がしてしまったと苦々しそうだったらしいが、そもそも実体ではなかったのだから、捕まえることも出来なかっただろう。しかし、一番知られたくなかった相手に、居場所を掴まれてしまったのは確かだ。
 また何処かへ流れるか、と。
 考えるシャノンを見透かしたように、フィデルはこの地へ留まるよう告げたのだ。その時の冷めた表情に、シャノンが気侭に放浪している間にあったらしい様々なことが、透けて見えるような気がした。
 彼らと宗主国の確執は何となく伝え聞いていたし、今度の件を考えても、大っぴらに奴らが手出し出来ないというのも本当なのだろう。だったら、暫くは大人しく甘えていた方が安泰とも言える。
 どちらにせよ、もう暫くここに住めるのは有難い。
 マルガレーテは、まだ暫くオルグレンに滞在するようで、フィデルはその間弟子入りするつもりのようだ。その後はアルクィンへ寄って、世界図書館(ゲシヒテ)へ戻るらしい。
 まだ手掛けている途中の資料整理も、依頼された古書の修復もそのまま放り出してきているから落ち着かないと語った一方、助手が息抜きするには丁度良いかもしれないとも笑っていたそうだ。
 シャノンとしては、彼女が久し振りに外へ出てきたこの機会に、衣装を改めさせたい所存である。あの、真祖を心から尊崇している洒落者の助手たちは、これに関して何も言わないのか。否、言ったとしてもやんわりとだろうし、きっと当人が奇麗に聞き流してしまっているのだろう。
 どうせ汚れるし邪魔だからと、装飾を排除した衣服を選ぶのは仕方ないとしても、何故ああも時代遅れの衣装を平然と着ていられるのだ。
 いや、確かに胸元から切り替えた「すとん」とした型は、一周回って近頃流行りつつあるのだが、それは「子供向けの衣装として」なのである。流石に、淑女(レディ)の仲間入りをしようかというマルガレーテの見た目年齢では、少々厳しいものがある。
 そもそも、最後に会った時と大して変わっていないように見えるのは、気の所為なのだろうか。……あれは何百年前のことだったか。気の所為だと思いたい。
 一通り確認と補正を終え、お疲れ様でした、と殿下たちを別室へ送り出した後。シャノンは、作業台に広げていた帳面を「よっこらしょ」と手許へ引き寄せた。
「んで、フィデルはどんなの着たいの?」
「本気でやるのか」
「いやぁ、俺が仕立てなくてもいいみたいだし?」
 嫌そうに眉をひそめるフィデルを他所に、シャノンはぱらぱらと帳面をめくる。トラヴィス卿に描いた没案の中にも良い物はあるし、ここらから引用してもいいだろうか。
 そもそも、この領主様が着る物は、とことん普通だ。仕立ては確かに良いのだが、絶対に冒険なぞしない。見目もそれなりにいいし、何より見た目が若いのだから、もっと洒落た物を着せたいと親方が切望しても無理はないだろう。
「何か作れって言ってたじゃん。俺にそれ言うってことは、大体どうなるか想像つくだろうにさー。一着くらい華やかなの作らせてやれよ、領主様」
 ねぇ? とテーラーたちを振り返ると、彼らは口々に「殿に着せたい衣装」を語り出す。どうやら彼らは彼らで、不満まではいかないものの、色々抱えていたらしい。
 その内容をよくよく聞いてみれば、凡そ「うちの殿は、こんなもんじゃないんだぜ!」といったところなので、随分と彼らに愛されているようだ。何とも微笑ましいことである。
 その熱意に気圧されたらしいフィデルは、「わかったから」と嘆息した。
「おまえたちの意見を、取り敢えず纏めなさい。それで幾つか案を出してくれたら、遠慮したい物は弾くから」
 っしゃ! と一斉に上がる声に乾いた笑いを力なく零して、フィデルはもう一つため息を落とす。愛されてるねぇ? とからかい気味に見上げると、果たして彼は「御蔭様で」と呟いた。

  ◇◆◇

 それはそれは、と可笑しそうに相槌を打つマーシャルは、横からシャノンが手渡したウエストコートを、さらりと羽織ってボタンを留めた。そうして姿見の前に立って諸々確認すると、満足そうに頷く。
「いいですね、素晴らしい」
「んん、シャツのカフスも、ボタン替えればよかったか」
 何となく寂しい、と眉根を寄せると、果たしてマーシャルは頭を振った。
「いえ、これがいいです。洗い物もしますからね、外しやすいボタンは有難いです」
「ふむ。でもなぁ。ちょっと探してみようかな。外しやすくていい感じのボタン。それにしても、やっぱりマーシュは見栄えがするね。これくらい着こなしてくれると、製作者としても嬉しい」
「そこは、シャノンさんの伎倆がいいんですよ。お願いしてよかった、次回も宜しくお願いします」
 フィデルもこれくらい言えればいいのにな、と軽く眉根を寄せると、マーシャルは苦笑して「仕方ありませんよ」と窘めた。あれで生っ粋の支配階級なので、最低限の基準が高いのだ。とはいえ、きちんと労うことも礼を言うことも忘れない辺りは、立派といえるか。
 長らくお待たせしました、と慎んでマーシャルに仕上がりを告げた翌日。仕事上がりに工房へ顔を出した彼へ、昨日の顛末を聞かせていたところである。
 結局あの後、着替えから戻ってきたアデライン殿下からも、晴れやかな笑顔で「次に王都へお出でになる時には見せてくださいね」と言われてしまい、そこそこ華やかな衣装が作られることになったのだ。
 当人はこの事態に弱り切った様子で唸っていたが、一体何をそこまで躊躇うのか、さっぱりわからない。シャノンからすれば、さらりと着こなしてしまいそうに見えるし、フィデルの従者(ヴァレット)もちらりと覗き見て、満足そうにしていた。どうやら彼も、若様の衣装には思うところがあったらしい。
 本当に、シャノンが知る黒髪のヒトビトは、とことん己の美醜に関して自己評価が低すぎる。その原因が大体、髪が黒いからと言うのもいただけない。シャノンの鳶色より断然いいではないか。いや、別にそこに劣等感は持っていないけれど。
 素敵だね、とにこにこしながら彼らのやり取りを眺めていた、件の黒髪組の一人であるグウェンドリンは、抱えていた生地見本を抱き締めた。
「タイで印象が随分変わりそう。後ろ姿も素敵だな」
「結構、仕事中は後ろ姿も見えてたからねー。うん、我ながら良い仕事をした」
 満足げに頷くと、マーシャルは可笑し気に笑う。そうして、シャノンへ向き直った。
「有難うございました、これで結構です」
「ん、不具合でたら、また言って」
 包むから着替えておいで、と試着室を指して、戸棚から紙袋を取り出す。日常の物に過剰包装なぞいらぬ、の精神で用意している、簡素な紙袋である。それくらい気軽な店を目指して開いたはずなのになぁ、と思わないでもないが。
 因みに、グウェンドリンの物は畳んで積み上げたのをそのまま、裏口からエッカート家の使用人へ手渡しだ。彼女曰く、すかすかだった空間がどんどん埋められていくのは楽しいらしい。
 暫くして、戻ってきたマーシャルから衣服を受け取ると、丁寧に畳み始める。それを待つ間、マーシャルはふと思い付いた風情でグウェンドリンを振り返った。
「ところで、先生はどうしてこちらに?」
「うん? 学会用にね、地味めの作ってもらおうと思ってたんですけど」
 こうなっちゃいました、と作業台の上に広げられた素描を示す。興味深気に紙面を覗き込んだマーシャルは、軽く目を瞠った。
「……格好良いですね?」
「良過ぎですよ。ここまで作っておいて男装じゃないって、凄くないです?」
 悪目立ちしそう、と嘆息するグウェンドリンににやりと笑い、シャノンはマーシャルへ品物と金額を記した領収書を差し出した。
「女性らしいと文句言うんだろ? だったら、こうするしかないじゃん」
「確かに、そう言ったけど。本当にこれ作るの?」
 気に入らない? と小首を傾げると、果たして彼女は、抱き締めていた生地見本で顔を隠した。
「好きだから困ってるの!」
 ふは、と声を立てて笑うシャノンを恨みがましく見遣って、グウェンドリンは素描へ視線を向ける。どうやら、相当迷っているらしい。
 二人の応酬に、くつくつと肩を揺らしながら支払いを済ませたマーシャルは、品物を抱えて踵を返す。
「それでは、有難うございました。先生、お先に失礼します」
「ん、気をつけて帰れよ」
 ひらひら手を振るシャノンと、「また明日」と会釈するグウェンドリンへ会釈を返して、彼は工房を後にした。
「んで、どうするの?」
「……これ、似合うと思う?」
「似合うものしか提案しないけど?」
 ううん、と唸る彼女は、眉尻を下げてシャノンへ向き直った。
「これ、持ち帰ってもいい? 他にも客観的な意見も聞きたいし、出資者へ見せてお伺いしてみる」
「了解。ていうか、グウェンにしてはあっさり受け入れたよね? 流石に、四半期の家賃より俺への支払いが多いとは思わないけども」
 店子のワードローブ一式を大家が揃えさせるよう手配する、というのも、なかなか豪気である。そもそも楽しみ半分、儲ける気で受けているわけではないので、原価請求しかしていないけれど。
 果たしてグウェンドリンは、しょんぼりと肩を落とした。
「お返ししたいのはやまやまなんだけど、全く受け取ってもらえないんだよね……。その代わり、しっかり本業と魔女の仕事を頑張れって」
 いつも頑張ってるグウェンへの御褒美よ、とあの笑顔で言われてしまっては、流石に固辞も出来なかったらしい。そもそも、実力行使とばかりに、手持ちの衣装は捨てられてしまったのだし。
「だからね、シャナ。そのうち、ちょっとお金貯めて、エッカートさんへ何か贈りたいんだよね。その時、相談にのってね」
「ん、喜んで。今日は夕飯、どうするの? 食べに出るなら一緒に行こうよ、何処でも付き合うし」
 基本的に彼女は、大家婦人からお誘いがない限り、外で食べるのだ。始めからそういう契約になっているそうで、オルグレンにある大きな酒場(タバーン)を、一人で渡り歩いていたらしい。研究内容を聞いた後では、納得するばかりである。とはいえ近頃は、近場で済ませてしまっている感があるけれど。
「じゃぁ、柘榴(グルナディエ)で」
「いいの? 蒐集」
 あすこは小さくて吟遊詩人も顔出さないだろ、と指摘すると、彼女は憂鬱そうに頷いた。
「そうなんだけどね。今、目新しい人がいないから。次は収穫祭辺りかなぁ。そのうち、小旅行を兼ねて他の街へ行かなくちゃ」
 最初は一、二年で住処を転々としていくつもりだったんだけど、と軽く眉根を寄せて、抱き締めたままだった生地見本を、ため息と共に作業台の上へ置いた。そうして、重々しく口を開く。
「御飯が美味しいんだよね、オルグレンって」
「同感。ちょっと他所に移るの考える程度に美味い」
「だよね! 言っちゃ悪いけど、王都より美味しいよ?! 学会で暫く滞在した時は、本当にオルグレンが恋しくて!」
 寮から追い出された時あちらからお呼びかかったけど離れたくなかったもの! と力強く拳を握る。
 何となく、好みが似てるなぁと思っていた友人だが、どうやら食に関しても似たような価値観を持っていたらしい。
 しかし、それよりも聞き捨てならないことがある。
「……追い出されたんだ?」
 それは初耳、と聞き咎めると、果たして彼女はあっさり頷いた。
「院も修了してたし、助手になるでも、教鞭取るでもなかったからね。下宿探さなきゃ、て言ってたら、教授の家の使用人が『いい所がある』って」
 確か下宿人が退去したところだったはずだ、と紹介してもらったのが、エッカート邸だったのだ。後に知ったのだが、どうやらその使用人もエッカート女史に教育されて、良家へ勤めが決まったくちだったらしい。
 つくづく不思議な人だなぁ、と率直な感想を呟く傍らで、グウェンドリンは「わたしは有難かったけどね」と頷く。
「よし、じゃぁ一旦帰るね。エッカートさんに、これ預けて出直してくるよ」
「ん、裏口から行きなよ。遠回りだし」
 有難う、と応じて素描を手にしたグウェンドリンは、ひらりと手を振って踵を返す。擦れ違ったらしい自動人形(オートマタ)へ挨拶するのが聞こえて、裏手から静かに扉の開閉音が聞こえた。
「アマリア、グウェンが戻ってきたら夕飯食べに出るから、留守番宜しくな」
 奥へ声をかけると、顔を出した自動人形が優雅に会釈をする。
 さて店仕舞いだ、とぐっと伸びをしたシャノンは、飾り窓に幕を下ろして扉のカーテンを引いたのだ。
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