文字数 511文字

そうこう話しをしているうちに 目的地に到着。
何も無い原っぱ。
ここに何があるというのか。
「何かサプライズな出し物でもあるの?」
「さ、さぷ?い?なんだよそれ」
「サ・プ・ラ・イ・ズ。びっくり仰天な出し物ってこと」
「サプライズか 、寝転がってみろよ」
「へ?」
「いいから」
そう言うとガキ大将は原っぱの上に寝転がった。
渋々隣りに同じように寝転ぶ。
次の瞬間驚いた。
キラキラと大粒の星があちらこちらに瞬いている。
「星ってこんなに大きかったっけ?」
「お前の時代でも星っていうんだな」
ガキ大将が笑う。
星にもいろいろあった。
赤っぽいもの、青っぽいもの、白っぽいもの。
小さかったり、大きかったり。
流れ星も見える。
しかも、見られたのは一度ではない。
何度も見ることができた。
ぼくは興奮していた。
「そんなに嬉しいか?」
「うん」
「未来では 星 見ないのか?」
「見えないもん」
「なんで?」
以前遠足で行ったプラネタリウムで聞いたことがある。
「未来の東京では人間がつくった灯りが強くて、星が見えないんだ」
「ふ~ん、そうなんだ」
でも、さっきはおじいちゃんが誘ってくれたのに行かなかった。
どこにいたとしても、実は見ようとしていなかっただけなのに、自分に腹が立った。
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