６

ここまでくると なんだかぼくも調子付いてきた。
まるで 自分が開発したかのように 鼻高々に話し始める。
「ぼくは 今から63年先の日本からきたんだ」

24時間 休まず開店している コンビニやカラオケ
季節を問わず 世界中の食べ物が並ぶ 大型スーパー
お湯を入れるだけで すぐ食べられる インスタント食品
冷たいものを瞬時にあたためてくれる 電子レンジ
お湯を沸かす ポット
スイッチ一つでご飯が炊ける 炊飯器
食べ物を腐らせない 冷蔵庫
洗剤を一緒に入れるだけで 汚れ物を綺麗にしてくれる 食洗器や洗濯機
どんな細かい埃をも吸い取る 掃除機
リモコン一つで いろいろな世界が見れる色鮮やかな テレビ
撮った写真をその場で見られる デジカメ
見たい映像や音楽を録画再生してくれる CDやDVD
知りたい情報が瞬時に手に入る パソコン
工場で活躍する ロボット
人が空へ 宇宙へ 探検に行く スペースシャトル
汽車より早い 世界最速の リニアモーターカー
飛行機に乗って 海外へも当たり前に旅行できる
ICチップなるものも大活躍
何かあればいつだって駆けつけてくれる 警備会社

など など、ぼくは得意気に話した。
皆が ぽかんと大きな口を開けて 聞いている。
おそらく想像すら出来ないだろうけど、皆の頭の中には、どんな世界が映し出されているのかな。
と、一人が目を輝かせて言う。
「じゃ、未来ではみんな幸せなんだね」