第17話

文字数 287文字

エアコン禁止令が出てからは、サウナ状態の店内を俺は汗だくで走り回るはめになった。
防犯のためか、あるいは手入れしやすいためか窓が全てはめ殺しになっており、外気を入れて涼むことはできない。

それで人間の客が現れるのを、俺は密かに天使降臨と呼んでいた。
そして、その客の滞在時間を延ばすために、勝手に食後にドリンクやアイスクリームを無料サービスしたりしていた。

ところで、これも何の意図で設定されているのか分からないのだが、入り口近くで席が空くのを待っているAIロボット客が、おそらく一定時間待ったあと「まだなのか?」と、いちいち俺を呼び出して説明を求め、営業妨害に勤しんでいたりする。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み