第15話 もやっとしていることとか

文字数 1,849文字

 今回は雑談。最近観たり読んだりした推理物に関しての雑感になります。

1.たったの五話?
 日本テレビ系で放送のドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」を毎回楽しみに視聴している口です。評判は知っていたものの原作小説は未読でして、よほどドラマは録画するだけにして、先に原作を読破すべきかと思ったのですが、結局観てしまった。(^^; 微妙に漂う違和感が気になって、第四話終了時点で微塵も疑われていない、いかにもな演出もなされていないあの人が連続殺人犯なんだろうなと当たりを付けたものの、決め手を見付けられないでいます。
 さて、前回の第四話を観ていて一番びっくりしたのは、予告で次回が最終話だと出たときでした。え、もう?っていう。
 テレビ等の番組表を見ても、次週の同番組には「終」マークが打ってあるから、終わりなんでしょう。
 でも……何か変。
 打ち切りっぽくないのに,この時期にドラマの枠が空くなんて異例では? しかも後継番組もしくは特番の宣伝を見掛けないのも不思議。
 で、妄想を膨らませるなら。
 次週で終わるのは『Mmedium 霊媒探偵城塚翡翠』(相沢沙呼 講談社)を原作としたドラマであり、次々週からはシリーズ第二弾として『invert 城塚翡翠倒叙集』(同上)を原作にしたドラマが始まってくれないかなあ……と期待してしまいます。
 事前に発表しないのは、主要登場人物の一人が恐らく犯人として退場し、第二弾以降は出て来ない。その不自然さを隠すために、情報を一切出さないでいるのではないか。
 ミステリ好きの人の多くが感じているんではないかと思うんですが、どうなんでしょう?



2.殺風景
 WOWOWのドラマ「早朝始発の殺風景」も、楽しみに視聴しています。といってもまだ第一話が無料放送されただけですが(2022/11/10時点)。以下、少しネタバレ注意でお願いします。
 原作の同名小説(青崎有吾 集英社)は,二話目まで既読。一話目の映像化はほぼイメージ通りに感じましたが、男子生徒・加藤木を演じる役者さんの台詞が、時折棒読みっぽく聞こえるのが惜しいかな……と思ったのですが、加藤木は嘘をついている訳だから、棒読みっぽいしゃべりになってもおかしくはないのかと思い直したです。
 今のところ気になっているのは、第二話の肝である身体的特徴を原作通りに描くのかなという点。地上波なら無理とか、現代だと無理とかいう話をむかし読むか聞くかした覚えがあるのですが、WOWOWなら多分、変更なしなんだろうなと期待しています。



3.独創性の濃淡
 第19回ミステリーズ!新人賞受賞作「ルナティック・レトリーバー」(真門浩平 東京創元社)を、電子書籍サイトで購入して読みました。短編の受賞作のみを購入できるのは、ありがたいシステム。
 内容や感想を述べるのは別の機会に譲るとして、末尾に付されていた選評の一つに「え? そうなの?」となりました。
 具体的には、選考委員の一人である米澤穂信氏による選評です。本作のメイントリックがモリス・ルブラン『八点鐘』所収の某作のトリックの系譜にあるもので、独創性を欠くとの旨が記してありました。
 私、『八点鐘』は昔読んで記憶が曖昧な部分もありますが、トリックについては覚えているつもりです。なので、「ルナティック・レトリーバー」のメイントリックと似たトリックがあったかなあとすぐには飲み込めず、困惑してしまいました。手元に『八点鐘』がないため、ネット検索などで記憶を補ってみた結果、どうやらこれじゃないかという作品及びトリックは見当が付きましたが……これで独創性を欠くとの評価を受けるのはきつくないか?と、困惑が強まったです。
 適切なたとえではないかもしれませんが……『占星術殺人事件』のトリックと『クビキリサイクル』のトリックはどちらも切断遺体に関するものだから同じ系譜であり、後発作品のトリックは独創性を欠く、とでも言われたような戸惑いが拭えないでいます。
 興味・関心のある方は是非、「ルナティック・レトリーバー」のご一読を。(^^)



4.おまけ
 東京創元社のミステリーズ!新人賞は第19回で幕を下ろし、次からは創元ミステリ短編賞と名を改めてスタートするとのこと。授賞式を配信した公式動画を見ると、すでに応募を受け付けているようなのですが……東京創元社のサイトではまだ創元ミステリ短編賞の正式告知がなく、Web応募もミステリーズ!新人賞のまんまで、投稿できない模様。まさか郵送のみに戻すのかしらん?

 ではでは。
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