第1話:ひまわりと太陽(その13)
文字数 799文字
8畳ほどの和室に通されたひまわりは、おそるおそる座布団の上に座った。
床の間には真っ白のユリが飾られ、甘い香りを漂わせている。
お手伝いさんが、和菓子とお茶を持ってきて
「どうぞ」
とひまわりと太陽の前に置いた。
「あ、ありがとうございます!」
桜の形をしたピンク色のかわいい和菓子を見つめながら、
『食べていいのかな・・』
とひまわりが迷っていると、
「おい、ひまわり」
と太陽がいきなり呼び捨てで話しかけてきた。
「おまえ、タロット占いをやっていたけど、どこで覚えたんだ?」
「あ・・・覚えたというか、家族のほとんどが占い師で、小さい頃からおばあちゃんにみっちり教えられたんです」
太陽は「なるほど」というような顔をしながらお茶を一口飲んだ。
その時だ。
「おや?タロット占いの名手『夏野弥生』さんのお孫さんじゃないか」
そう言いながら、1人の白髪のおばあさんが部屋に入ってきた。
年は60~70代ぐらいだろうか。
だが、年を感じさせないぐらいビシッときちんと着物を着こなし、姿勢もまっすぐピンと伸びている。
おばあさんは、ひまわりにニッコリ微笑みながら、
「はじめまして、太陽の祖母です。
おまえさんのおばあさんのことは同じ業界ゆえ、よく知っているよ」
と挨拶をしたので、ひまわりもあわてて立ち上がって
「は、はじめまして!夏野ひまわりです!」
と頭を下げた。
しかし・・・
『あれ?桐島くんのおばあさんに私初めて会うのに、なんで私が「夏野弥生」の孫って分かったんだろう・・・?』
ひまわりはふと不思議に思ったが、太陽がさっさと自分の話を進め出したので、その疑問はそのまま放置されることとなった。
太陽は、ひまわりを指差しながら
「ばーちゃん!あいつ魔力があるだろ!?
これで魔力が弱いおれを支える助手も見つかったし、約束どおり『魔法相談所』を開いてもいいだろ!?」
と言ったので、ひまわりはびっくりして目をパチクリさせた。
『え?「魔法相談所」って何?』
床の間には真っ白のユリが飾られ、甘い香りを漂わせている。
お手伝いさんが、和菓子とお茶を持ってきて
「どうぞ」
とひまわりと太陽の前に置いた。
「あ、ありがとうございます!」
桜の形をしたピンク色のかわいい和菓子を見つめながら、
『食べていいのかな・・』
とひまわりが迷っていると、
「おい、ひまわり」
と太陽がいきなり呼び捨てで話しかけてきた。
「おまえ、タロット占いをやっていたけど、どこで覚えたんだ?」
「あ・・・覚えたというか、家族のほとんどが占い師で、小さい頃からおばあちゃんにみっちり教えられたんです」
太陽は「なるほど」というような顔をしながらお茶を一口飲んだ。
その時だ。
「おや?タロット占いの名手『夏野弥生』さんのお孫さんじゃないか」
そう言いながら、1人の白髪のおばあさんが部屋に入ってきた。
年は60~70代ぐらいだろうか。
だが、年を感じさせないぐらいビシッときちんと着物を着こなし、姿勢もまっすぐピンと伸びている。
おばあさんは、ひまわりにニッコリ微笑みながら、
「はじめまして、太陽の祖母です。
おまえさんのおばあさんのことは同じ業界ゆえ、よく知っているよ」
と挨拶をしたので、ひまわりもあわてて立ち上がって
「は、はじめまして!夏野ひまわりです!」
と頭を下げた。
しかし・・・
『あれ?桐島くんのおばあさんに私初めて会うのに、なんで私が「夏野弥生」の孫って分かったんだろう・・・?』
ひまわりはふと不思議に思ったが、太陽がさっさと自分の話を進め出したので、その疑問はそのまま放置されることとなった。
太陽は、ひまわりを指差しながら
「ばーちゃん!あいつ魔力があるだろ!?
これで魔力が弱いおれを支える助手も見つかったし、約束どおり『魔法相談所』を開いてもいいだろ!?」
と言ったので、ひまわりはびっくりして目をパチクリさせた。
『え?「魔法相談所」って何?』