第1話:ひまわりと太陽(その8)
文字数 784文字
「じゃあ安井さん。
このカードを両手を使って、時計回りの方向によく混ぜ合わせてくださいね。
あ、反時計回りはダメですよ。
時計回りは『未来』を示しているんです」
ひまわりに言われたとおり真剣にカードを混ぜ合わせる安井さん。
タロット占いは初めてのようでぎこちない仕草だが、真剣さは伝わってくる。
「ハイ、気持ちを込めて混ぜました」
カードを受け取ったひまわりは、
「じゃ、安井さんの未来を占いますね」
と言って精神統一のために大きく深呼吸した。
『カードさん達、どうか私に力を与えて―』
そう念じた瞬間、ひまわりの周囲にパアッと黄金色を放った魔法陣が現れた。
「え!?」
こっそり様子を伺っていた太陽は、突然現れた魔法陣にびっくりして目をパチクリした。
しかし一瞬の出来事だったため、気づけばもう魔法陣は跡形もなく消え去っていた。
「おれの・・見間違い?
いや・・・でも・・・」
太陽があわてていることなど全く知らないひまわりは、タロットを混ぜ合わせた後、定位置にカードを一枚ずつ並べていく。
全て並べ終えた後、占いの結果を見るためにカードを1枚ずつ開き始めた。
安井さんの現在の状態を示すカードを開いた時、ひまわりは「あれ?」と少し驚いた声を出した。
失恋をした直後だったので、悪い結果が出るのかと思っていたのだが・・・
「安井さん、身近に親しい男の子とかいませんか?」
ひまわりにそう聞かれ、
「親しい男の子?家が隣の・・・幼なじみだったらいるけど・・・」
その時だ。
「和美!」
突然名前を呼ばれた安井さんが振り返ると、そこには短めのさっぱりした髪型の男の子が立っていた。
「慶太!?」
慶太という名前の男の子は
ツカツカと安井さんの前まで歩いてくると
「おまえ、桐島なんかに何告白してんだよ!」
と急に怒り出した。
「別に慶太には関係ないじゃん!」
「関係ないことねーよっ!
こんなアホな行動しやがって、ウワサがすげーんだよ!」
このカードを両手を使って、時計回りの方向によく混ぜ合わせてくださいね。
あ、反時計回りはダメですよ。
時計回りは『未来』を示しているんです」
ひまわりに言われたとおり真剣にカードを混ぜ合わせる安井さん。
タロット占いは初めてのようでぎこちない仕草だが、真剣さは伝わってくる。
「ハイ、気持ちを込めて混ぜました」
カードを受け取ったひまわりは、
「じゃ、安井さんの未来を占いますね」
と言って精神統一のために大きく深呼吸した。
『カードさん達、どうか私に力を与えて―』
そう念じた瞬間、ひまわりの周囲にパアッと黄金色を放った魔法陣が現れた。
「え!?」
こっそり様子を伺っていた太陽は、突然現れた魔法陣にびっくりして目をパチクリした。
しかし一瞬の出来事だったため、気づけばもう魔法陣は跡形もなく消え去っていた。
「おれの・・見間違い?
いや・・・でも・・・」
太陽があわてていることなど全く知らないひまわりは、タロットを混ぜ合わせた後、定位置にカードを一枚ずつ並べていく。
全て並べ終えた後、占いの結果を見るためにカードを1枚ずつ開き始めた。
安井さんの現在の状態を示すカードを開いた時、ひまわりは「あれ?」と少し驚いた声を出した。
失恋をした直後だったので、悪い結果が出るのかと思っていたのだが・・・
「安井さん、身近に親しい男の子とかいませんか?」
ひまわりにそう聞かれ、
「親しい男の子?家が隣の・・・幼なじみだったらいるけど・・・」
その時だ。
「和美!」
突然名前を呼ばれた安井さんが振り返ると、そこには短めのさっぱりした髪型の男の子が立っていた。
「慶太!?」
慶太という名前の男の子は
ツカツカと安井さんの前まで歩いてくると
「おまえ、桐島なんかに何告白してんだよ!」
と急に怒り出した。
「別に慶太には関係ないじゃん!」
「関係ないことねーよっ!
こんなアホな行動しやがって、ウワサがすげーんだよ!」