第30話 ひとり旅、おかわり②

文字数 838文字

 いろいろな思いを持ちつつ、上の子宅の最寄駅へと向かいました。予定より1時間早く来てもいいという連絡があり、自信の程が伺えました。

 上の子は既に改札口で待っていてくれた。やはりスーパーへ立ち寄り、自宅へ。駅から歩いて10分ほど。新築5階建マンションの5階の角部屋。何でも賃貸契約が1番だった為、好きな部屋を選べたとか。ドア前の景色は少し見下ろす感じで穏やかな街並み。いざ、入室。下の子宅の直後だった為、広さの違いに愕然とした。玄関は2倍で脇には天井までのシューズクロークがあり、コンロは2口で、狭いが調理台もあった。洗濯機は洗面所に収められ、部屋の広さも2倍の6畳ほど。クローゼットも付いていて、ベッドの脇に炬燵、仕事用のデスク、本棚までもが置かれていた。しかも綺麗に掃除されていた。

 上京初日は連休最後の日曜日。連休中は台湾へ旅行に行っていて、日曜日に帰国し、その夜から私を泊めてくれると言う恐ろしいほどの余裕。上の子は好奇心旺盛で、目一杯時間を使うタイプ。だからいつも予定がギッシリで『いつ休むの?』と心配になることもしばしば。台湾へ行くのは知っていたが、まさか私の上京と同時に帰国するなどの想像もなく、言われるがままに来てしまった私(反省)

「明日から仕事でしょ?今日は早く寝たら」

と一応気遣ってみたものの、結局日付が変わるまで、あれこれと話してしまった(反省)しかもベッドを譲ってくれ、上の子は炬燵。何重にも申し訳なく思いながら眠りについた。

 朝になり、携帯のアラームが鳴っては消すこと数回。上の子は昔からギリギリまで寝るタイプ。まあ、百歩譲って旅や夜中まで話していたことを差し引いても、私が滞在中はあまり変わらず同じ調子だった。褒められた話ではないが変わらずにいてくれたことが嬉しかったりもした。朝ごはんは、コンビニに寄って会社で食べるのが常だと言ったから、東京駅で買ったお土産のパンを持たせて送り出した。

 子どもたちの住まいは、どちらも想像をはるかに超えていました。




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