その3

文字数 391文字

 雨が吹き込まないよう工夫された、屋根の直ぐ下の明かり取りの窓からの光と、正面の大きな入り口が半開きに成っている事で、倉庫の中は薄暗いものの、そこそこの視界が有った。
 空気は、埃っぽかった。
 その、入り口から奥まで真っ直ぐ、空いた空間が幅広に取られて、通り道に成っていた。
 両側に、大小の木箱であったり樽であったり、棚とそこに積まれた袋であったり、様々な荷物事物が並べられ、置かれていたが、樽の山のあちこちに袋が乗っていたり、箱の種類や表記が、明らかに色々混在していたり、長期間放置されているとおぼしき木箱が、劣化してひび割れていたり、色々難が有った。

 奥の一画が、仕切りらしき物は無かったが、机、書類が詰め込まれた棚、商売や管理の為の空間である様だった。
 3人の人物が、1人が手にした紙を囲んで覗きながら、何か話していた。
 紙を手にしていた1人が、ハッと顔を上げた。
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