第3話 大丈夫、あたしに任せて!
文字数 2,333文字
お昼をのんびり過ごしていると、やがて時間見てジェイクがため息交じりに声をかけてきた。
「レーイル、昼食ったら、さっさと準備しろ。帰り遅くなるぞ。
もう幼稚園じゃねえんだから、迎えなんか行かないからな。」
ジェイクがあたしのプリティーなケツを蹴った。
準備、とは、防弾装備だ。
人間は防弾ジャケットとスーツとヘル。馬は防弾馬着。
それに武装と諸々通信機器と水と非常食。なんでそんな物まで必要なのかわかんないけど、規定なので仕方ない。
「あー面倒くさーい。マックス、馬着着せるの嫌がるんだもん。
そう言えばロンドのちっこい人、着せてないじゃん?このスーツも着てないしぃ、マネしたーい。」
くねくね、ブリッブリしたけど無視された。
「強盗出会って3秒で死にたきゃいいぜ。
まあ、ロンドのサトミはなあ……ありゃあ……人間じゃネエから目指すな。」
「えー、年下っぽいガキんちょじゃん……ま、いいや、準備でき次第行ってきまーす!」
「待てい!準備できたら再度装備点検!ヒヨコのクセに、軽く行くな!」
「……へいへい、いつまでたってもヒヨコなんだから〜」
と、言うわけで、マックスに馬着着せて、水と荷物載せて、そして再度武装チェックする。
ロンドとデリーの間は馬で普通に飛ばしてだいたい1時間半くらい。
しかも、一番治安が悪い。
なのに荷物は多い。
だから盗賊が、格好の目標にする。
まあ、成功率はめっちゃ低いだろうけど。
うちは基幹郵便局なので八方にポストアタッカーは走っている。
けど、このロンド便はみんな妙に緊張する。
ついこの間大事件があったとかで、その時はすっごく怖かったらしい。
壁には小さく、死んだポストアタッカーの生前の写真が飾ってある。
それは、そう言う事もあったという教訓らしい。
ただね、あたしはまだ、その詳細を教えて貰えない。
その事件があった頃はまだ、軍にいたから知らないのよね。
教訓なら、教えてくれてもいいのにさ。
知ると行きたくなくなるから、らしい。なにそれ〜。
まあ、おかげで知りたいけど、怖くて聞けない感じ〜
「GPSはONにしたな。いいか、何かあったら、とりあえず先にエマージェンシー入れろ。
先にだ。ボタン押すだけだから、できるな。」
「あーこれね、うん、逃げながら押す。」
「お前は盗賊と、ただ急いでる人の区別付かないから、まだ先に撃つなよ。
いいか、頼むから一般人撃つな。とにかくわからなければ逃げろ。撃ってきたら撃て。」
「わかってるわよぉ、任せて!」
「いい、任せられないから、先に撃つな。
ロンドも今日はお前が行くって知ってるから、何かあったら近い方が行く。
衛星通信機、バッテリーあるか?ベルトにシェルは入れたな。
よーーし、いいか、凄く心配だが、全然頼りにならないが、いつかは子ライオンをワニに食わせる日が来るんだ。
……あれ?子ライオンをどうするんだっけ?石にぶつける?いや、なんだったかなー……」
「子ライオン?なにそれ?」
「ま、いいや、よし、行ってこい。」
まったくジェイクは心配性だ。
もう1人で行くの3度目なんだから大丈夫っての。
ちらっと腕章見て、ニッと笑う。
この郵便マークに電撃の、ポストアタッカーの腕章に憧れてここに就職した。
フフフ、やっぱりカッコイイ!うん!今日もがんばる!
と、言うわけで、あたし!しゅっぱーつ!
マックスも、少し馬着に慣れてご機嫌もいいみたい。
荷物を積んで、青い空の下、気持ちよくゲートを出て道を早足で進む。
ポストアタッカーは、それなりに人気がある。
勇敢な職業って感じで、時々子供が手を振ったりすると嬉しい。
ウフフ、あたしってカッコイイ?
とはいうものの、やっぱり町を出て、荒野を前にすると胸がギュッとする。
「ようし、マックス!今日は荷物多いから、がんばって走ってね!」
マックスの首をポンポン叩く。
ブルブルッと鼻を鳴らして返事くれた。
決めた休憩ポイントまで一直線、マックスも軽快に走って行く。
今日は天気もいいし、気分がいい。
まあ、一気に休み無しで走り抜けることも出来るけど、馬に余力を残す為に1回休憩入れる。
襲われて全速で走ったら、もう一回入れることもある。
アタッカーは人馬一体、馬は人間より大切にするわ。
さて、特に異常も無く、休憩ポイントも終わってロンドももうすぐだ。
道の標識にロンドの文字が見える。
「やったー無事終わりそう〜!」
と、喜んだとこだった。
パンッ!
「いたっ!」
乾いた音がして、左脇に当たった。
タタタンッタタタンッ!
バシバシバシッ!
「ぎえええええ!!死ぬ!死ぬ!」
防弾装備してるとこにめっちゃ当たる。
良かった!マックスにも着せてて良かった!
ヒヒイイイインッ!
マックスのどこかに当たったのか、防弾馬着で吸収しきれなかった衝撃か、マックスが驚いて思わず跳ね上がった。
暴れて、振り落とされないように足を踏ん張り手綱を握る。
マックスは、いいのか悪いのかビックリすると足が止まる馬だ。
まあ、だから安かったのかもしれない。
「マックス!」
「ひゃははっ!姉ちゃん残念だな!」
左後ろからガラの悪そうなおじさん達が来るのが見える。
「よし!あれは盗賊ね!わかりやすくて助かるわ!」
足踏みするマックスを落ち着け、レミントンを手にした。
M870 のフォアエンドを引く。
銃を向けて撃つと、オッサン達もバカじゃない、左右に散ってこっちにまたAKを向けてきた。
止まっているといいマトだ。
マックスをなだめてなんとか走り出して貰う。
「えーん、どうしよう。なんかおじさん達、しつっこい感じー。
エマージェンシー押しちゃえ!」
腰に付けた、GPSのボタンをポチッと押す。
「くっそ、恥〜〜〜〜、もうこっちが近いからロンドから来るよね〜
あのロンドのちっこいの来たらどうしよう〜〜」
あたしはとりあえず逃げることに専念した。
「レーイル、昼食ったら、さっさと準備しろ。帰り遅くなるぞ。
もう幼稚園じゃねえんだから、迎えなんか行かないからな。」
ジェイクがあたしのプリティーなケツを蹴った。
準備、とは、防弾装備だ。
人間は防弾ジャケットとスーツとヘル。馬は防弾馬着。
それに武装と諸々通信機器と水と非常食。なんでそんな物まで必要なのかわかんないけど、規定なので仕方ない。
「あー面倒くさーい。マックス、馬着着せるの嫌がるんだもん。
そう言えばロンドのちっこい人、着せてないじゃん?このスーツも着てないしぃ、マネしたーい。」
くねくね、ブリッブリしたけど無視された。
「強盗出会って3秒で死にたきゃいいぜ。
まあ、ロンドのサトミはなあ……ありゃあ……人間じゃネエから目指すな。」
「えー、年下っぽいガキんちょじゃん……ま、いいや、準備でき次第行ってきまーす!」
「待てい!準備できたら再度装備点検!ヒヨコのクセに、軽く行くな!」
「……へいへい、いつまでたってもヒヨコなんだから〜」
と、言うわけで、マックスに馬着着せて、水と荷物載せて、そして再度武装チェックする。
ロンドとデリーの間は馬で普通に飛ばしてだいたい1時間半くらい。
しかも、一番治安が悪い。
なのに荷物は多い。
だから盗賊が、格好の目標にする。
まあ、成功率はめっちゃ低いだろうけど。
うちは基幹郵便局なので八方にポストアタッカーは走っている。
けど、このロンド便はみんな妙に緊張する。
ついこの間大事件があったとかで、その時はすっごく怖かったらしい。
壁には小さく、死んだポストアタッカーの生前の写真が飾ってある。
それは、そう言う事もあったという教訓らしい。
ただね、あたしはまだ、その詳細を教えて貰えない。
その事件があった頃はまだ、軍にいたから知らないのよね。
教訓なら、教えてくれてもいいのにさ。
知ると行きたくなくなるから、らしい。なにそれ〜。
まあ、おかげで知りたいけど、怖くて聞けない感じ〜
「GPSはONにしたな。いいか、何かあったら、とりあえず先にエマージェンシー入れろ。
先にだ。ボタン押すだけだから、できるな。」
「あーこれね、うん、逃げながら押す。」
「お前は盗賊と、ただ急いでる人の区別付かないから、まだ先に撃つなよ。
いいか、頼むから一般人撃つな。とにかくわからなければ逃げろ。撃ってきたら撃て。」
「わかってるわよぉ、任せて!」
「いい、任せられないから、先に撃つな。
ロンドも今日はお前が行くって知ってるから、何かあったら近い方が行く。
衛星通信機、バッテリーあるか?ベルトにシェルは入れたな。
よーーし、いいか、凄く心配だが、全然頼りにならないが、いつかは子ライオンをワニに食わせる日が来るんだ。
……あれ?子ライオンをどうするんだっけ?石にぶつける?いや、なんだったかなー……」
「子ライオン?なにそれ?」
「ま、いいや、よし、行ってこい。」
まったくジェイクは心配性だ。
もう1人で行くの3度目なんだから大丈夫っての。
ちらっと腕章見て、ニッと笑う。
この郵便マークに電撃の、ポストアタッカーの腕章に憧れてここに就職した。
フフフ、やっぱりカッコイイ!うん!今日もがんばる!
と、言うわけで、あたし!しゅっぱーつ!
マックスも、少し馬着に慣れてご機嫌もいいみたい。
荷物を積んで、青い空の下、気持ちよくゲートを出て道を早足で進む。
ポストアタッカーは、それなりに人気がある。
勇敢な職業って感じで、時々子供が手を振ったりすると嬉しい。
ウフフ、あたしってカッコイイ?
とはいうものの、やっぱり町を出て、荒野を前にすると胸がギュッとする。
「ようし、マックス!今日は荷物多いから、がんばって走ってね!」
マックスの首をポンポン叩く。
ブルブルッと鼻を鳴らして返事くれた。
決めた休憩ポイントまで一直線、マックスも軽快に走って行く。
今日は天気もいいし、気分がいい。
まあ、一気に休み無しで走り抜けることも出来るけど、馬に余力を残す為に1回休憩入れる。
襲われて全速で走ったら、もう一回入れることもある。
アタッカーは人馬一体、馬は人間より大切にするわ。
さて、特に異常も無く、休憩ポイントも終わってロンドももうすぐだ。
道の標識にロンドの文字が見える。
「やったー無事終わりそう〜!」
と、喜んだとこだった。
パンッ!
「いたっ!」
乾いた音がして、左脇に当たった。
タタタンッタタタンッ!
バシバシバシッ!
「ぎえええええ!!死ぬ!死ぬ!」
防弾装備してるとこにめっちゃ当たる。
良かった!マックスにも着せてて良かった!
ヒヒイイイインッ!
マックスのどこかに当たったのか、防弾馬着で吸収しきれなかった衝撃か、マックスが驚いて思わず跳ね上がった。
暴れて、振り落とされないように足を踏ん張り手綱を握る。
マックスは、いいのか悪いのかビックリすると足が止まる馬だ。
まあ、だから安かったのかもしれない。
「マックス!」
「ひゃははっ!姉ちゃん残念だな!」
左後ろからガラの悪そうなおじさん達が来るのが見える。
「よし!あれは盗賊ね!わかりやすくて助かるわ!」
足踏みするマックスを落ち着け、レミントンを手にした。
M870 のフォアエンドを引く。
銃を向けて撃つと、オッサン達もバカじゃない、左右に散ってこっちにまたAKを向けてきた。
止まっているといいマトだ。
マックスをなだめてなんとか走り出して貰う。
「えーん、どうしよう。なんかおじさん達、しつっこい感じー。
エマージェンシー押しちゃえ!」
腰に付けた、GPSのボタンをポチッと押す。
「くっそ、恥〜〜〜〜、もうこっちが近いからロンドから来るよね〜
あのロンドのちっこいの来たらどうしよう〜〜」
あたしはとりあえず逃げることに専念した。