(四)-2(了)

文字数 227文字

 周囲は騒然となり、みんな両手で頭に回して身を守るなどしていた。けが人がいるのか、女性の悲鳴声も聞こえた。
 美佳子が海老名の方を振り向くと、彼はチンピラを守るようにその上に覆い被さっていた。隣では酔客の上に制服の警察官が覆い被さっていた。
 警察官は左右を見回して状況を確認していた。対して海老名は頭から血を流していた。
「海老名さん!」
 美佳子は海老名に走り寄ろうとした。
 その時、美佳子は腕をひっぱられた。急なことだったので、びっくりして振向いた。

(了)
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