(二)-15
文字数 236文字
「そうよ。バオバブハウスっていう施設だったんだけどね、そこの院長夫妻と子ども一人を殺したのよ、その男。不動産会社の社長よ。施設の敷地が地上げにあったときに、この社長が現れたのよ。でも奴らにはバックがいたんだけど、その証拠がなかなかつかめなくてね……」
千代は言い終えると「それじゃ」と前置きしてからドアの方を向き直り「また様子を見に来るわね」とドアを開けて出て行こうとした。
そのとき千代は「この前も言っておいたけど、覚えてる?」と室内を振り返り、一堂を見回した。
(続く)
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