(四)

文字数 298文字

 相月美佳子は走って追いかけた。するとさっき出てきた雑居ビルの前で警察官と海老名さんが立っていて、チンピラと酔客の間に入って仲裁をしていた。
 美佳子が海老名まであと五メートルというところまで来た時、ビルの五階の「ブルートパーズ」とあしらわれた窓ガラスが一斉に砕け散り、次の瞬間火を噴いた。ガラスが吹き飛び正面のビルに跳ね返って路上に落ちてきた。
 警察官と海老名がとっさに身をかがめていた。
 路上に吹き飛んだ壁のコンクリ片や割れたガラスが時間差でバラバラと降ってきていた。
 すると、何かに引火したのか、さらに爆発が起こった。そのときに、爆風でひしゃげたテーブルや椅子などが外から落ちてきた。

(続く)
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