その11 転職クエスト

文字数 1,024文字

クソみたいなNPCのおかげで

クソババァに転職せざるを得なくなった俺は

転職するためのクエストを受けることになった。

転職マスターのクソジジイ:

さて、すぐにクソババァにしてあげたい所だけど、

そう簡単にクソババァにするわけにもいかん。

そこで、おぬしの実力を見せてもらうことにしよう。

どうでもいいが、

クソババァにするって凄いワードだな。

この試験会場には試練の道という建物がある。

その建物にいるモンスターのプックロンを

10匹討伐してもらおうじゃないか。

ふう、どうやら転職のクエストはまともみたいだな。

長いマップを移動しない分、楽に終わりそうだ。

え~?

このゲームがそんな甘い設定にするかなぁ?

不吉なフラグを立てるのはやめろ。

確かにマップが無駄に長いとかありえるが……。

あと討伐対象のモンスターが異常に強いとかね。
だから不吉なフラグ立てるのはやめろ。

よし、ここだな。

ぽよぽよ~。
こいつがプックロンか。

よし、さっさと討伐して転職してしまおう。

俺はプックロンをターゲットして攻撃した。

大して強くもなく、プックロンは回転しながら倒れた。

あれ?弱いね。

バグかな?

いや、その疑問はおかしい。

これなら余裕で突破できそうだな。

ぽにゃ~!

クソジジイにいじめられたぽにゃ~!

うわーん!助けてぽにゃ~!

テメー、俺のダチ公に何してくれてんだオイ?
老いぼれのクソジジイが良い度胸しとるやないか。

こいつぁ、ちょいと礼儀を教えてやらんとのう。

あ、クソジジイだぁ~!

ぶっ殺して生首晒してやろーっと!

何かイベントが始まったぞ!

ていうか最後の奴、どこでも沸いてくるなオイ!

こ、これは粛清隊……!
粛清隊?
モンスターを倒したときに低確率で現れる

滅茶苦茶強いボスモンスターだよ。

ちなみにクソジジイ限定みたい。

この世界のクソジジイの嫌われっぷりはゴキブリ並みだな……。

あ、死んだ……。悪い、また転送頼む。

2トランクスになります。

毎度ありがとうございます。

俺のトランクスを通貨のように要求するな。

クソ、まあ低確率なら再び遭遇することはないだろう。

俺は再び転職マップへと向かい、クエストを受けなおした。
ぽよぽよ~。
アンダラァ!このくたばり損ないがぁ!

また来たのかボケカスがぁ!

ええ度胸しとるのう。

海に沈めて二度と復活できないようにしたるわ。

あ、クソジジイが来た~!

ぶっ殺してコンクリート詰めにしよーっと!

があああああああっ……!

こいつら残ったまんまじゃねーか!

また死んだぁぁぁああ!

枝テロみたいになってら……。
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登場人物紹介

【七 茂夏(なな しげなつ)】

通称なっさん。

色々なゲームをプレイして遊んでるゲーマー。

その素顔は謎に満ちている。


市販のゲームは大抵遊び尽くしてしまう程暇を持て余しているが

別にニートというわけではないらしい。

ゲームは上手くプレイするより楽しんでプレイする派。


服や下着をよく盗まれ、

スマホに女の子の情報を登録すると消され、

お気に入りの夜のオカズを消される。

全て幼馴染である恵美の仕業。

色々と散々な目に遭わされている。


恵美の事はクレイジーな女だと思っており、

恐怖の対象であるが、何だかんだで一緒に遊ぶくらいには仲が良い。

【大文字 恵美(だいもんじ めぐみ)】

茂夏の幼馴染。

勝手に茂夏の家の合鍵を作り、

毎日のように茂夏の部屋に不法侵入している。

当たり前のように茂夏のパンツや靴下を持っていき、

コレクションとして自分の部屋にお持ち帰りしている。

色々と危ない。


独特の感性を持っており、

「なっさんの顔はとてもチャーミング」と思っている。


将来、茂夏の嫁になるために

茂夏の彼女になりそうな女を片っ端から調べて

徹底的にそのフラグをへし折っている。


茂夏の両親には既に『とても出来た女の子』と思わせており、

外堀は埋め終わっている模様。

じわりじわりと茂夏の背後から迫っており、

その背を捕らえるのはもはや秒読み段階。

ある意味ホラー。将来の山姥候補。

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