第三話～TranceWorld～
文字数 491文字
恵瑠はTWへと足を踏み入れた。
これが私…羽根…なんかまるで…。
ねえ、あれって。
マジかよ、本物？
でもあれって…。
恵瑠の周りがざわつき始める。
あれって“天使”でしょ？羽根と輪があるし。
でも偽物って可能性もあるぜ？よく似た種族かもよ。
天使…？私が…？
どうやら恵瑠の種族は“天使”らしい。
けれどわからなかった。天使という種族ならば何故こんなにも周りがざわつくのか。
しばらくすると恵瑠の周りに大勢の人が集まってきた。そして珍しそうな目を向け、写真を撮ったり、ひそひそと話したりしている。
な…何…？こ、怖い…！
恵瑠はその場を逃げ出す。とにかく誰もいない場所へと。
数十分後
此処なら…誰もいないよね…。
恵瑠は人のいない静かな茂みの中に隠れている。
ピンポンパンポーン
突然TW中に放送の音が鳴り響いた。
ただいま新たに新人が増えました。
なんとその新人の種族は“天使”
TWF始まって以来の初の種族です。力は未知数。
よって今から緊急イベントを開始します。
緊急イベント…?
嫌な予感がした。
“未知の種族に挑もう”
この放送が終わると同時に天使にバトルを申し込めるシステムを解放します。
な！？
嫌な予感は見事的中した。
