第九話～試合開始～
文字数 748文字
な、な、なんと！銀狼のセツナの記念すべき500戦目の相手は！先程緊急イベントを発生させるというTWF登録直後で成し遂げる超絶レアな種族！天使のエル！！
いくら未知数な種族と言えど所詮は初心者、セツナの相手になるのか！？
よ、よろしくお願いします。
エル様は初めての試合という事ですので説明させていただきます。
この格闘技エリアではあらゆる武術で試合をするというシンプルなエリアです。ルールは簡単、相手を気絶させるか、負けを認めさせるかのどちらかです。戦い方は自由、武器を使ってもこのTW内では傷つく事はありません。ですがそれでは勝敗がつかないので痛みだけは感じるようにしてあります。現実世界で感じる痛みよりは感度を下げておりますのでご安心を。
ご理解できましたか？
な、なんとなくは…。
エル様に与えられている武器はホーリーロッド。ビームが出せる、という訳ではございません。そのロッドにあるのは目くらまし用の光が出るという事だけです。頑丈にできていますので振り回したりしても大丈夫です。ちなみにそれはホーリーキー。それを使えば空間を移動できます。範囲はたいして広くはないので瞬間移動などとお考え下さい。
背中の羽根はちゃんと飛べるようになっています。
あ、これちゃんと羽根なんだ…。
では安全に楽しく存分に戦ってください。
そう言い残せば受付嬢はそそくさとその場から去って行った。
説明は終わったかな？
は、はい。
じゃあ始めようか。
そう言うとセツナは先程と同じように立ち尽くす。
エルー！がんばれー！
(負けちゃうかな…でも、自分から受けるって決めたんだ。頑張らなきゃ…もう逃げてばっかりじゃいられない。)
エルもロッドを構える。
両者共準備はいいようです、では試合開始！！
カーンッという音が鳴り、セツナとエルの試合は開始された。
