第7話 生霊事変、その後。

文字数 605文字

「男だってのは気づいていた。相手が女で犯人なら野次馬共なんかは散らばらせていたさ。どうしてって? そりゃあ、上が厚着なのは理解出来る。踝丈までのスカートだって理解出来る。でもだ。夏場でスニーカーは女は履かない。オシャレ魔女はサンダルを履くもんなんだ」

 記者B)岸辺警部は、ですがカントクはどうだったんでしょう? 気づいていたんでしょうか? 

「カントクちゃんは生きている奴のことなんか興味がねぇ。どうだっていいんだよ。男だろうが女だろうが解決にしか興味がねぇのさ。僕はそれでいいと思うし、そのままでいいと思うね。カントクの優しさは、僕だけが分かってあげられるか―ー……」

 記者B)本日の取材、誠にありがとうございました。

 毒殺事件は異例のスピード逮捕となり解決をした。

「すいませんがしばらくの期間。賽河探偵は出入り禁止とさせて頂きます」

 まったりと、南国育〇を打っていた賽河に五十嵐が勧告をした。理由は賽河の顔を見ると体調が悪くなる従業員の多さであった。納得は出来ないが五十嵐の心労と伝え辛く申し訳ないといった表情に賽河も承諾をせざるを得なかったが、二度と賽河がここのパチンコ店で打つことはなかった。噂話しと従業員の離職が原因で店舗閉鎖したからだ。
 リニューアルオープンを違う場所でしたが賽河は行くことはなかった。

 荒廃した建物は今も《生霊》が彷徨う場所と都市伝説化をし、手つかずで今も――同じ場所に建っている。
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