第6話 年齢確認

文字数 676文字


 皆さんはお酒を飲まれますか?
 僕は大好きです……肝臓がぶっ壊れるほど。

 さて、話は変わりますが。
 
 「お酒は二十歳になってから……」

 という、どこかで聞いた決まり文句があるように。
 日本では、原則。20歳にならないとお酒を飲むこと、買うことはできません。
 これはタバコや成人向け作品も一緒ですが……。

 コンビニやスーパーでも必ず、店員さんに年齢を確認されると思います。
 どれだけ、年をとっても……。

 たまに年齢確認を省く方もいますが、ほとんどの店員さんは客である僕に聞いてきます。
 
 カゴの中にたくさんの酒を入れて、レジへ持っていくと。
 お姉さんが笑顔でお出迎えしてくれます。

「こんにちは、いらっしゃいませ!」
「あ、どうも……」
「お客様、マイバッグはお持ちですか?」
「持ってるっす……」

 そして、お姉さんは僕がカゴへ入れたお酒をスキャンします。
 会計をする前に、一言。僕へ問いかけます。

「お客様、大変申し訳ないのですが……年齢確認のために、ボタンを押してもらえますか?」

 するとレジ前にある、液晶パネルにとある選択肢が映し出されるのです。

『成人ですか? はい/いいえ』

 この瞬間、僕は思った。
 
(ハッ!? ひょっとして、このお姉さん。アラフォーの僕をめっちゃ若く見てる!?)

「あ、あの……僕って。いくつに見えます?」
「は?」
「だって、年齢を確認したいぐらい。僕が若く見えたんですよね?」
「お、お客様。これは誰にでも聞いている、ルールで……」
「教えてくださいよ!? 一体、何歳に見えるんですか? 17歳ぐらいですか!?」
「……」

 結果、僕は通報された。
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