第5話 おっさんは粉砕する

文字数 463文字

死闘乱舞。

血が飛び、肉が飛び、絶叫が聞こえる場に散らす騒音。

おっさんが獅子奮闘していた。

手には何も持っていないかに見えるその様子に、

ボッサゴブリンは眉間に皺を寄せる。

「ウギャギャ!」

ザコゴブリンの振り上げるは何処かでぶつけ、作った棍棒か?対するはおっさん。

ゴブリンの動きに対して先読みし、拳を握りアクションを行う。

「ほい」

石飛礫(Lv3)がゴブリンの頭に直撃!ピヨピヨなんて言わせず、その衝撃は粉砕の2文字を生み出す。

「ふむ。レベル上がると威力が上がるな・・・」

おっさんは冷静沈着。

秒間3発の石飛礫を飛ばしては粉砕活動を繰り返す。

・・・3分後・・・

「こいつら、ゴブリンみたいな姿してるなぁ」

5分間の戦闘中、100体のゴブリンを粉砕していたおっさんは独特なテンポ感で呟く。

拳には汗をしみ込ませ、その手で投げる砂の感触はどこな懐かしき、砂遊びを思い出すおっさん。

頭を潰され、気圧されながらも後には引けないゴブリンたちの叫びが、

辺りを支配するのであった・・・。
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