第6話

文字数 247文字

私の嫁ぎ先は、伝統工芸を生業としていて、結婚して直ぐに仕事を手伝う日々となり、それはとても楽しかった。
そして男の子を授かった。
出産ぎりぎりまで、楽しく仕事をして里帰り出産をしたが、そのあたりから嫁ぎ先との価値観の違いが露呈し始め、私は産後半年で子供と共に嫁ぎ先から逃げ出した。
子供を跡継ぎとして持って行かれないようにする為に、夫との離婚交渉に3年位かかったが、悪しき伝統も継承してしまっている山奥の狭い社会で子供を育てたくなかったので、時間をかけてでも夫にはその気持ちを理解してもらいたかった。
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