はじめに

文字数 903文字

 こんばんは、ミムラアキラです。
 以前、「大人にこそおすすめの おんなのこものがたり」と題して、女の子の活躍する児童文学をいくつかご紹介してみました。
https://novel.daysneo.com/works/79797d253ae0e8e35fe9d297134dc9bf.html

 そのとき「これもおすすめです」とちょこっとふれて終わってしまった一編を、やっぱりしっかりご紹介しておきたくなりました。
 イギリスの作家エリナー・ファージョンの「パニュキス」という短編です。

 ファージョンは「児童文学作家」という位置づけになっていますし、この「パニュキス」も子ども向けの本の中に入っていて、あまり知られていないのではないかと思います。
 知られていないって、どのくらいが基準かというと、
 例えば、とてもとてもよく似た筋立てで、もっともっと有名な短編があるのです。

 レイ・ブラッドベリの「みずうみ」。

 どっちも知らない……と肩をすくめた読者さま、むしろそのほうが私は嬉しいです。
 ブラッドベリの「みずうみ」は知っていて、その世界的な高評価も知っている、というかたが、かなりの数いらっしゃるのではないかと思います。

 私、べつに、「フェミニスト」とか「フェミニズム研究者」とかではありません。
「女性特有の視点」なんていう、ほめているようで本当はほめていないかもしれない言いかたも、ぜんぜん好きではありません。
 男の人でも女の人でも、すばらしい人はすばらしいし、へんな人はへんな人だと思って生きてきました。
 ですから、これから書く文章のなかでも、
 レイ・ブラッドベリさんが男性で、エリナー・ファージョンさんが女性だとか、
 レイ・ブラッドベリさんが男性だから、女性のエリナー・ファージョンさんより有名なのだとか、
 逆にエリナー・ファージョンさんが女性だから、男性のレイ・ブラッドベリさんより優れているとか、
 そういうことを言うつもりは、いっさいありません。

 ただ単純に、
 同じ題材なのに、こんなに違うおはなしになるのは面白いな、と思ったのです。
 そんなふうに楽しんでいただけたら嬉しいです。

 じゃ、始めますね。^^
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