第２１話　働く女

『第21話　働く女』

団地の真ん中で立ち尽くしていた

地区の自転車の防犯登録加入率が低い為
指導があったらしい
自治会長がお店にお願いに来て

団地の広場をお借りして
青空、防犯登録所を開設していた

私が書類を作成して
相棒として連れて来た
レジのミクちゃんに会計をお願いする

午前中は自治会長さんの呼び掛けで
かなりの方々がいらっしゃった

お昼には自治会よりお弁当まで用意してもらって

あと、半年くらいこの仕事だけをやり続けたくなるくらい居心地の良い仕事だった

午後からはかなり暇だった

10分に1度受付に来ればいいほうで
暇すぎて防犯登録の案内をひたすら読み漁っていた

ミクちゃんは既に飽きたのか
隣の公園のブランコに揺られていた

『シゲさん！大変です！やばいです』

外での仕事で問題を起こすのはやめてくれ
お願いだから大人しくしていてくれと
思いながらミクちゃんに近づく

相変わらずミクちゃんはブランコに揺られていた
ブランコを漕ぎながら彼女は
『シゲさん！大変です！この瞬間にも時給が発生しています。』

仕事しようや

頑張れ！負けるな！戦え販売員