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文字数 1,555文字
田舎の小・中学校の同級生で、この高校に入ったのは、サルと白木ともう一人、マンコがいた。
マンコと書けば、ストレート過ぎてそんな女子の名前あるのかと、普通は思うよね。
それはやっぱり、さすがにない。
マンコはアザ名。
本当は万子と書いてマコと読む。
それでもよくこんな名前つけたと思うよ。
両親学校の先生だからね。
娘がどんなに悲惨な学生生活を送らなければいけなくなるかなんて、想像すれば分かりそうなものだけどね。
そんなわけで、おれたちは小学校の時から、男子はみんなマンコと呼んでいた。
さすがに女子ではマンコちゃんと呼ぶ子はいなかったけれど。
ところで、サルとマンコは中学時代、学年で一、二を争う秀才だった。
二人とも県内一の名門私立を受験したが、落ちた。
その結果、滑り止めのこの高校に入学したってわけ。
だからサルなんか、高校入学後は勉強する気が全くなくなり、女に狂ってしまった。
マンコは、白木のアパートのすぐ近くにアパートを借りていたので、おれたちは酒盛りをする時、マンコも時々は呼んだ。
マンコもノリのいい方だから、酒盛りに加わり、男子のY談を笑いながら聞いていた。
マンコは、タバコは吸わないが、酒は少しだけ飲んだ。
マンコが妊娠したらしいとのうわさを、眠から聞いた。
マンコは中学時代、勉強もできて、スポーツもできる優等生だった。
しかし、早くから男好きな一面ものぞかせていた。
小学六年の時、誰もいない教室でマンコが本を読んでいた。
高部とおれが遊び終わって教室にもどった。
高部がおれを誘いマンコの机の前でかがんだ。
高部は三十センチの定規の先で、マンコのパンツを突っついた。
マンコはやや開いた足を閉じるでもなく、表情一つ変えずに、されるままにしている。
高部は次に、丸くなった消しゴムを、マンコの割れ目の部分に押し当てた。
それでもマンコは、涼しい顔をしていた。
おれはこのとき、マンコがけっしておれたちのいたずらに抵抗しないのは、自分も逆にいたずらされることを望んでいると、本能的に感じた。
中学時代、マンコは陸上部で短距離の選手だった。足は女子の中で一番速かった。
生徒会の副会長もしていた。
おれは野球部だった。
野球部と陸上部は、部室が隣り合わせだった。
ある時、おれたち数名で練習の後、着替えをしていた。
陸上部の部室に誰かが、入る音がした。
部室の境になっている薄いベニヤ板に、覗き穴がある。
先輩が既に覗き穴を作っていた。
だから野球部が陸上部の女子の着替えを覗くのは、伝統になっていた。
それをおれたち後輩は、忠実に守っていたのである。
陸上部の部室を覗くと、マンコだった。
そこにいた部員たちとマンコの着替えを、交替に覗いた。
盗み見ると言うようなものでなく、はしゃぎながら覗くのである。ばれるのは覚悟の上だった。
しかし、マンコは怒るどころか、薄ら笑いを浮かべておれたちに自由に覗かせたのである。
これらの印象が脳裏に焼き付いていたから、それほどおれはマンコの妊娠のニュースに驚きはしなかった。
優等生の表の顔とは別の、男好きのマンコの本質を知っていたからだ。
「やっぱりね」というのが本当のところだ。
「どうも、妻子ある男と付き合いようみたい。ほんで、妊娠したことで、男に責任取るよう迫ったらしいぞ」
寮にいる関係か、眠や谷本はこの手の情報を多くしいれるので、白木のアパートでは思わぬ話しを聞くことができ、それも楽しみの一つではあった。
マンコの妊娠の話しは本当か嘘か定かでないままだったが、妻子ある男と付き合っていたのは事実だった。
飲んでいる時、マンコが口を滑らせたからだ。
マンコのアパートの前を通ると、干してある黒いパンティーが、艶めかしく風に舞っていた。
マンコと書けば、ストレート過ぎてそんな女子の名前あるのかと、普通は思うよね。
それはやっぱり、さすがにない。
マンコはアザ名。
本当は万子と書いてマコと読む。
それでもよくこんな名前つけたと思うよ。
両親学校の先生だからね。
娘がどんなに悲惨な学生生活を送らなければいけなくなるかなんて、想像すれば分かりそうなものだけどね。
そんなわけで、おれたちは小学校の時から、男子はみんなマンコと呼んでいた。
さすがに女子ではマンコちゃんと呼ぶ子はいなかったけれど。
ところで、サルとマンコは中学時代、学年で一、二を争う秀才だった。
二人とも県内一の名門私立を受験したが、落ちた。
その結果、滑り止めのこの高校に入学したってわけ。
だからサルなんか、高校入学後は勉強する気が全くなくなり、女に狂ってしまった。
マンコは、白木のアパートのすぐ近くにアパートを借りていたので、おれたちは酒盛りをする時、マンコも時々は呼んだ。
マンコもノリのいい方だから、酒盛りに加わり、男子のY談を笑いながら聞いていた。
マンコは、タバコは吸わないが、酒は少しだけ飲んだ。
マンコが妊娠したらしいとのうわさを、眠から聞いた。
マンコは中学時代、勉強もできて、スポーツもできる優等生だった。
しかし、早くから男好きな一面ものぞかせていた。
小学六年の時、誰もいない教室でマンコが本を読んでいた。
高部とおれが遊び終わって教室にもどった。
高部がおれを誘いマンコの机の前でかがんだ。
高部は三十センチの定規の先で、マンコのパンツを突っついた。
マンコはやや開いた足を閉じるでもなく、表情一つ変えずに、されるままにしている。
高部は次に、丸くなった消しゴムを、マンコの割れ目の部分に押し当てた。
それでもマンコは、涼しい顔をしていた。
おれはこのとき、マンコがけっしておれたちのいたずらに抵抗しないのは、自分も逆にいたずらされることを望んでいると、本能的に感じた。
中学時代、マンコは陸上部で短距離の選手だった。足は女子の中で一番速かった。
生徒会の副会長もしていた。
おれは野球部だった。
野球部と陸上部は、部室が隣り合わせだった。
ある時、おれたち数名で練習の後、着替えをしていた。
陸上部の部室に誰かが、入る音がした。
部室の境になっている薄いベニヤ板に、覗き穴がある。
先輩が既に覗き穴を作っていた。
だから野球部が陸上部の女子の着替えを覗くのは、伝統になっていた。
それをおれたち後輩は、忠実に守っていたのである。
陸上部の部室を覗くと、マンコだった。
そこにいた部員たちとマンコの着替えを、交替に覗いた。
盗み見ると言うようなものでなく、はしゃぎながら覗くのである。ばれるのは覚悟の上だった。
しかし、マンコは怒るどころか、薄ら笑いを浮かべておれたちに自由に覗かせたのである。
これらの印象が脳裏に焼き付いていたから、それほどおれはマンコの妊娠のニュースに驚きはしなかった。
優等生の表の顔とは別の、男好きのマンコの本質を知っていたからだ。
「やっぱりね」というのが本当のところだ。
「どうも、妻子ある男と付き合いようみたい。ほんで、妊娠したことで、男に責任取るよう迫ったらしいぞ」
寮にいる関係か、眠や谷本はこの手の情報を多くしいれるので、白木のアパートでは思わぬ話しを聞くことができ、それも楽しみの一つではあった。
マンコの妊娠の話しは本当か嘘か定かでないままだったが、妻子ある男と付き合っていたのは事実だった。
飲んでいる時、マンコが口を滑らせたからだ。
マンコのアパートの前を通ると、干してある黒いパンティーが、艶めかしく風に舞っていた。
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