文字数 734文字

 ここで本作は、一旦終了します。
 最後までお付き合い下さいました皆さまに、改めて深く御礼申し上げます。
 ありがとうございます。

 本作は、恐らく読者の方の好みが著しく分かれる話だと思っております。
 不人気の理由はいろいろありますが、たぶんその中でも大きなものが、メインヒロインの造形かな……、と。

 本作のメインヒロイン、ミュルミア(マイムーナではないです)は、仲間を全滅させようとするヒドい女の子。おまけに笑いも泣きもせず、可愛げはとても乏しい……。
 そんなミュルミアに萌えて下さる方は、とても少ないと思います。
 (御陵のせいで)理解されにくい可哀想な女の子ですが、それでも彼女の国を想う気持ちだけは、少しでも酌んで頂けたら、作者冥利に尽きます。

 本作は、第四稿改に当たります。
 少し前に第三稿を他の場所に掲載し(まだ残っている)、読んで下さった方の感想とアドバイスを元に改稿した第四稿を少しだけ修正したのが、こちらの本稿です。
 第三稿までは、実はクライフとマイムーナは死にっぱなしでした。
 しかし昨今、御陵が人死にを避ける傾向にあるうえに、クライフとマイムーナを惜しむ読者の方が多く、第四稿でできるだけ全員が救われるように、ストーリーを修正しました。

 本作の少し後の続きのお話は、もう準備ができています。
 本作と次回作を繋ぐ短いお話をゆっくり入れてから、その後のエルドレッドのお話をこちらにも残していこうと思います。

 改めて、最後まで本作にお付き合い下さいました皆さまに、深く感謝致します。
 ありがとうございます。
 また他の話でも、御陵を冷やかして頂けましたら、この上ない幸いです。
 よろしくお願い致します。

  御陵 拝
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登場人物紹介

エルドレッド=ノイ=カッシアス(♂、16~7)


本作の半人前主人公。

口減らしのため、故郷を発った放浪の戦士。

流派はノイ派。剣のほか、盾でも拳でも使えるものは何でも使う、泥臭い流派。

階梯(レベル)は第三階戦士”剣士(ソードマン)”。下から数えて三番目と、まだまだ半人前。


中肉中背、鳶色の目と柔らかな髪。柔和な顔つきで、余り戦士らしくない。

優しく温和な性質だが、決めたことはやり通す粘り強さもある。

シオン=ファン・ヴェスパ=フォーレン(♂、本人曰く「数え切れない」)


エルドレッドの相棒。

白い肌に白い髪、紅い瞳の美青年。

明確な人種は明かしていないが、異人種の”精人(アールヴ)”らしい。

自分の容貌と人種を隠すために、普段は身なりも汚く、顔も泥で汚している。


セロモンテという街で追われていたところをエルドレッドに匿われ、それ以来、行動を共にする。

”白い蜂”と異名を取る、名うての暗殺者。賞金の掛かるお尋ね者でもある。

武器は小太刀。

アンドレアス=ミュルミア(♀、16)


本作のメインヒロイン。

ある目的をもって、農村ノイラの外れの鉱洞探索をエルドレッドたちに依頼する。


職能は火系の魔術師。第三階梯”理論者(セオリカス)”。階梯的には、やはり半人前の範囲に入る。

ただし、かなり強力な呪文を知っているので、階梯以上の力を発揮できる。


本来は愛らしい少女だが、旅の中での辛い経験と強い緊張、それに使命感から、物腰は極めて硬くなっている。

笑うことも泣くことも、ほとんどない。

男性の目から見たら、恐らくは「可愛げのない女の子」、と映ると思われる。

マイムーナ=パドマ=エンサリオ(♀、外見は二十代前半)


『悪徳の神』のひとつ、性愛の神アマトリアに仕える女祭司。

第七階聖職者”祭司(ディーコン)”

長く艶やかな黒髪と、切れ長の大きなアメジストの瞳が魅力的な、大人の女性。

スタイルも抜群にいい。

誰にでも優しく穏やかだが、時おり子供っぽい一面も覗かせる。

布教の旅の最中、酒場でエルドレッドとシオンに出遇い、マイムーナの依頼を受けることになる。

戦士のクライフの相棒。

クライフ=ヴァルツ=ローランド(♂、三十代前半)


ヴァルツ流戦斧闘術の第六階戦士”戦士(ファイター)”

どこへ出ても一人前とみなされる階梯に至った、ベテランの戦士。

隆々とした体躯に左右非対称の装備を着込み、一風変わった戦斧ヴージを得物とする。

本来は一本気で剛直な性質だが、酒癖は悪い。

女祭司マイムーナの布教の旅に、護衛として同行している。

やはり旅の途中でマイムーナとともにミュルミアの依頼を受け、エルドレッドとともに鉱洞探索へと赴く。

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