第2話
文字数 874文字
教室を出た僕は、ひとまずどこで弁当を食うか迷った。個人的には喧噪があるところではなく、人が居ない方がよかった。それにマッチする場所とは即ち、屋上である。屋上は本来立ち入り禁止である。多くのアニメではよく、屋上で休み時間を過ごしているような描写がみられるが、現実は非情である。でも僕はこの高校の別棟の屋上入り口には鍵が掛かっていない事を知っている。わりかしこの事実を知る者は少なく、昼休みの時間帯でも屋上に侵入する者は少ない。孤独に飯を食いたい僕にはベストな選択肢である。
ひとまず僕は別棟にたどり着き、屋上入り口に繋がる階段を昇っていた。
「はぁ。はぁ。」
息が上がってしまう。筋トレはしているがランニングは最近疎かだ。それでもなんとか階段を昇り続け、残すはあと少しとなった。
たまには有酸素運動もしなきゃな...。こんなに体力なかったっけ?己のスタミナが思ったより貧弱になっている事に嘆きながら、ふと僕は上を向いた。
その時、経験したことのない全身の痛みが襲った。
痛い。痛い。痛い!全身が軋んでいて、体に巨大な異物が融合しているかのような。ともかく、吐いてしまいそうな程の激痛。体中が破れて、大量に出血しているかのようであった。唐突の事案に、脳もパニックなって機能不全に陥り、正常な思考が阻害される。
しかし、まずい。ここは階段の途中。このままでは、落ち。
その危惧は現実となった。あまりの痛みによろめいた僕は、落ちた。しかも運の悪いことに、階段の割と高い所から落ちていた。踊り場に激突したならば、無傷ではいられないはずだ。
あぁ。終わったな。意識が飛びそうな程の謎の激痛が走りながらかつ階段から落ちながら、不思議と僕は冷静だった。しかも驚くべきことに、落ちていく僕の視界はスローモーションのようにゆっくりと動いていく。これが事故に遭った人が度々報告するアレか。
落ちながら、僕はふと首を横に向かせた。
そこには。
僕と同じように落ちようとしている、女子がいた。
え?
疑問を覚えた瞬間、僕の全身は踊り場に激突したようで。
意識を、喪った。
ひとまず僕は別棟にたどり着き、屋上入り口に繋がる階段を昇っていた。
「はぁ。はぁ。」
息が上がってしまう。筋トレはしているがランニングは最近疎かだ。それでもなんとか階段を昇り続け、残すはあと少しとなった。
たまには有酸素運動もしなきゃな...。こんなに体力なかったっけ?己のスタミナが思ったより貧弱になっている事に嘆きながら、ふと僕は上を向いた。
その時、経験したことのない全身の痛みが襲った。
痛い。痛い。痛い!全身が軋んでいて、体に巨大な異物が融合しているかのような。ともかく、吐いてしまいそうな程の激痛。体中が破れて、大量に出血しているかのようであった。唐突の事案に、脳もパニックなって機能不全に陥り、正常な思考が阻害される。
しかし、まずい。ここは階段の途中。このままでは、落ち。
その危惧は現実となった。あまりの痛みによろめいた僕は、落ちた。しかも運の悪いことに、階段の割と高い所から落ちていた。踊り場に激突したならば、無傷ではいられないはずだ。
あぁ。終わったな。意識が飛びそうな程の謎の激痛が走りながらかつ階段から落ちながら、不思議と僕は冷静だった。しかも驚くべきことに、落ちていく僕の視界はスローモーションのようにゆっくりと動いていく。これが事故に遭った人が度々報告するアレか。
落ちながら、僕はふと首を横に向かせた。
そこには。
僕と同じように落ちようとしている、女子がいた。
え?
疑問を覚えた瞬間、僕の全身は踊り場に激突したようで。
意識を、喪った。