プロローグ

文字数 538文字

これは、今より遙か未来の話。吸血危機(ブラッド・クライシス)と呼ばれる異変により、世界は混沌へと飲み込まれてしまった。人と魔物、魔法と科学、剣と銃、全てがある混沌の世界『世紀末世界』へと。
様々なモンスターや魑魅魍魎が跋扈するこの世界において、一際大きな力を持つのが、吸血鬼と呼ばれる種族。彼らは不死の肉体を持ち、普通の武器では殺すことはおろか、傷をつけることすらできない。故に、怪物達を使役し、操ることもできる。彼らを殺すには、太陽の光で焼き殺すか、銀の武器で首を切り落とすか、心臓に突き刺すかしか無い。だが、彼らもそう簡単に殺される相手ではなく、幾人もの人間が挑み、そして殺されていった。
だが、その吸血鬼を専門に狩る変わった姉妹がいた。彼女はなぜ、吸血鬼だけを狩るのか。
姉の方は全身を黒鉄の鎧に身を包み、白銀の剣で吸血鬼を滅するハンター。妹は、その姉に守られるか弱き少女。二人が望むもの、それは復讐と、人間に戻ること。
二人は吸血鬼、人外の存在である。人々に恐れられ、忌み嫌われる怪物。彼女たちは、吸血鬼に襲われて吸血鬼に変えられてしまったのだ。
それにより、差別や偏見や人間との戦いにさらされながらも、二人は歩みを止めない。自分たちの目標のために、あの人との約束を守るために。
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