第１３話

そして、あの日の再現が行われました。
「私もさ、川上のこと優作って呼んでもいい？」
「ああ、もちろん！」と彼は笑顔で言いました。

私は奈落に落ち続ける日々の中で何かに縋ることができたらどれほど楽かと考えました。
分厚い雲で遮られた太陽を私は、許されないことだと知りながらも、望んでしまいました。
許されるはずがありません。でもそれ以上に雨は耐え難かったのです。もう

嫌だった

のです。

…きっと私は最低な人間ですね。

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私たちは昼休みや放課後を使ってテスト勉強をしました。私は文系科目が得意だったので、国語や英語、世界史などを彼に教えました。

互いに周りの視線は気にしていませんでした。
私たちは既にクラスで浮いていましたので、改めていじめられるということもありませんでした。

そして少しずつ日々が経過していきました。

放課後。
「絵梨、ここさーー」
「それはねーー」
「ほんとだ！さんきゅ」
「わかりやすいでしょ？」
「何調子付いてんだよ。他の科目も頼んます」

一呼吸おいて私は笑いました。彼も笑いました。
そして私は胸が締め付けられました。それから胸が裂けました。こんな日々が続けばいいなと思ってしまいました。そして私は何を考えているんだ、なぜこんなことをしているんだと、自己嫌悪に陥りました。