第5話 もしパンを食べられないなら?
文字数 1,648文字
安祈世はタブレットの聖書アプリを開き、声に出して読んだ。
主イエスは、引き渡される夜、パンを取り、感謝の祈りをささげてそれを裂き、「これは、あなたがたのためのわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい」と言われました。また、食事の後で、杯も同じようにして、「この杯は、わたしの血によって立てられる新しい契約である。飲む度に、わたしの記念としてこのように行いなさい」と言われました。 だから、あなたがたは、このパンを食べこの杯を飲むごとに、主が来られるときまで、主の死を告げ知らせるのです。
(コリントの信徒への手紙Ⅰ 11章23節-26節)
安祈世はしばらく考えてから、答えた。
グルテンフリーのパンを出すかどうかは、それぞれの教会によって対応が分かれているの。
アメリカで一般的に売られているグルテンフリーの聖餐式用ウエハースは、豆粉やタピオカ粉、ポテトスターチなどで作られているわ。