第1話 色気付く祈りで呪って

文字数 173文字

軒下で暮らすバナナ色の野良猫。
名前はワイン。
口癖は不安。
夢は切実。
右目はビー玉で片耳がなく、牙は音に噛みついたという。

ワインはしっぽでベッドを汚し、温もりよりもローマ字を愛した。
そのくせ、残り物には福がなく、十字架を捨て、かわりにノコギリを背負って這いずり回った。

やがてワインは軒下を逃れ、呪いをくまなく探し、窓を開けて、日陰で愛を語るのであった
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