第6話

文字数 381文字

今はきみを信じきれない。
きみの今のことばや振る舞いは、たしかに美しい。

けれども、僕は薄汚れてしまった。
きみは弱い僕が好きなんだ。

それは、必ずしもぼくじゃない。
僕だけど、僕じゃない。

で、今のきみも、君であって君じゃない。

ぼく、ボク、僕。

きみ、キミ、君。

僕は、やっぱり自分がかわいいよ。
死にたくなるのは、僕だってもうごめんだ。

だからさ、諦めようよ。
どうせ離れるんだ、物理的に。

そんで、ちいとばかり盛り上がってっけど、離れたらお互いどうなるかなんてわかんねーよ。

僕は助平だし金もないから、君との逢瀬より手近なブスで遊ぶかもしれない。

君だって、誰かに好かれたら悪い気はしないだろう。

とりあえず、諦めた先にさ、万が一僕らがまだ一緒だったら、そんとき2度目の結婚をしよう。

ちゃんと挙げてない結婚式を、子どもたちと挙げてさ。

さあ、僕の望みは言った。

君にも望みを言う事をゆるす。
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