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文字数 389文字

 私たちは何者かに攫われてきたということで意見を一致させた。


 誰が何のためにどうやって。疑問はあったが、それ以外にこの状況を上手く説明できなかったのだ。


 その何者かは、私たちのことを縄とかで縛り付けたりはしなかった。

 そんなことをしなくても、ここから出ることはできないとでもいいたのだろうか。


 ともあれ、この建物から脱出しようということになった。

 やよいちゃんと手分けして、部屋を探った。


 部屋には窓が一つもついてないのが分かった。

 薄暗いのはそのせいで、むしろ薄っすらと明るいのは、隣の部屋から漏れてくる明かりのためだった。

 隣の部屋から赤い光が漏れていた。

 私たちはその扉の前に立った。


 ドアノブに近寄るとそっと回してみた。


 あっけなく開いた。


 ゆっくりと扉を開き、向こうの部屋の様子を窺う。人の気配はなさそうだった。

「大丈夫みたい」
私の制服の裾を掴むやよいちゃんに告げた。
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登場人物紹介

【宮本素子(みやもともとこ)】16歳
責任感が強く、面倒見がいい少女

【月宮(つきみや)やよい】14歳
気が弱くて、守ってあげたくなるような女の子

【霧崎(きりさき)まどか】17歳
理知的な雰囲気の少女

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