第5章 3分掃除をする。

文字数 761文字

不妊治療で、何度も陰性の結果が続くと、「私は、このまま一生子どもができないかも…」と、不安に襲われるものだ。
さらにその不安は、次第に頭の中を埋めつくして、身動きがとれないほど自分の脳みそを侵食していく。

しかし、これは「もしも」の話だ。

妊娠できないかもしれないが、妊娠できるかもしれないのだ。

不安には根拠がないのだから、考えても仕方がない。
しかし、どうしても不安が頭をよぎってしまう。
もちろん、私も気持ちはすごく分かるし、めちゃくちゃ不安になっていたタイプだ。
むしろ、不妊治療に悩むすべての人が共感する話だと思う。

しかし、こういうときは、無理やりにでも頭を切り替えるべきだ。

自分の気持ちを整理して、不安を無くすことができるなら、それが1番よいのだが、難しい場合は「掃除機をかけてみる」という方法がおすすめだ。

「あ~、このまま子どもができなかったらどうしよう」
そう考え始めてしまったら、とりあえず掃除機をかけてみる。
3分でいい。リビングだけや洗面所だけとかでもいい。

もし、会社にいる場合は、デスクを除菌シートで拭いてみるとか、散らばった文房具を整えてみるとかでいい。とりあえず手や身体を動かせばオッケーなのだ。

不安で頭がいっぱいになっているときは、考えることに集中しているので、身体が動いていない。なので、身体を動かして、考えている頭の集中力をそらしてしまおうというもの。

要するに、不安になっている思考回路を、強制的にシャットダウンしてしまうのだ。

3分ほど掃除をしていれば、頭はリセットされるので、不安は軽減する。
そうやって、不安な未来を打ち消してしまおう。

どうなるか分からない未来に不安になるなら、今、目の前の時間を楽しむ。
そのために、不安に襲われたら3分掃除機をかけてみよう。掃除機で、悪い考えごと吸い取ってしまえばいい。
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