第2章 泣ける1曲を持っておく。

文字数 463文字

失恋をしたときに、「明るい曲を聴いてテンションを上げよう」と元気な曲を聴いたら、引くほど落ち込んだ。
そんな経験はないだろうか。

実はこれ、「気分不一致効果」という症状で、心理学の世界では有名な話なのだとか。
そう、悲しいときに、明るい曲を聴くのは逆効果。
よりテンションが下がる、という悪循環を生んでしまうのだ。
私も、病院で陰性判定が出た帰り道、何度明るい曲を聴き、死ぬほど落ち込んで帰ったことか。

それを知って以来、判定日の帰りに聴く1曲は、中島みゆきさんの「時代」になった。
今はどんなに苦しくて、乗り越えられない気持ちになっても、いつかまたちゃんと笑えるわ、と語りかけるように歌ってくれるその曲は、涙が枯れるまで泣けるのだ。

とことん泣くと、そのあとの回復は非常に早い。

判定日のあと、そのまま仕事に行くこともあったが、会社に着くころには、だいぶ心は軽かった。100%元気で元通り、とは正直いかない。それでも、冷静を保てるほどの自分に、戻ることはできていただろう。

早く元気になるために、早く笑顔になるために、泣ける1曲を持っておこう。

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