11頁

文字数 646文字

 捕まり拘束され、連れて行かれる悪党共を、かき分け。川上が血相を変えて現れた。

「バカ野郎!殺す気か!」

 川上は俺に向ってそう言うと。アルミの布を織部の頭にグルグル巻きにした。
そして、スタッフと共に運び出していった。
 人なら窒息死するぞ、と思った。
織部とはそれっきりだった。

 ロボット刑事は、今回の件で改良を待ち。
5年後まで実戦配備を見送られた。
 定年退職の俺には、関係無いのだが。
そして、1年が経ち、俺は定年となった。
組合の申し合わせで送別会は開かないそうだ。尤も期待はしていなかった。

 俺はその日、署長室に呼ばれた。
ああ、終わりなんだなぁ。まあ、俺の居場所は無かったからな。
 さて、離婚して一人暮らしの俺。どうやって過ごそうかな、と思って部屋に入ると。
背広を着た二人の男。そこには、織部が立っていた。もう1人は川上だった。
 俺は嬉しさで駆け寄ると。

「織部!無事だったか!来たなら、何で先に顔を出さない!」

と肩を叩いた。すると署長が、

「君は定年退職だが。嘱託の仕事があるが、
受けるかね」

「はぁ、暇ですから。あれば、お願いします」

と言うと。

「では、決まりだ。辞令!衣雷刑事、これよりロボット刑事、ダニー織部の開発スタッフとして協力する事。仕事は捜査だ。
君等、二人は特別班として捜査にあたる。
まあ、特命係みたいなもんだな」

と言った。

「えっ?!!」

 俺は二の句が告げなかった。
そして俺達は、ロボット刑事とその相棒として後に伝説となった・・・。

 楽しいねぇ〜。
人生そうこなくっちゃ、あはは!

 終わり。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み