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文字数 947文字

 ビルに入り、二階の事務所の扉をノックして入ると。そこには数人の組員が屯していた。
 俺が警察手帳を見せて見回すと、織部が、
タブレットで見せてくれた渡辺がいた。
俺は、

「渡辺、話があるんだけど、警察まで来てくんない。任意だけど」

と言った。すると突然、渡辺は焦った顔をして殴りかかってきた。
 しまった、急いだので拳銃を所持していなかった。最近は、それも厄介な話なのだが。
相手は撃ち放題、こっちは撃ったら撃ったで、裁判で負ける事もあるのだから、やってられない。本当、日本は犯罪大国だぜ。

 俺は二日酔いのせいか年のせいか、一発良いのを貰って気絶してしまった。こいつ格闘家になりゃ、いい線行ってたものを。と訳の分からない事を思って、意識を失った。
 気が付くと俺は、ぐるぐる巻きにロープで、縛られていた。織部は突入してきて無かった。
聞いていたのやら。だがその判断に感謝した。
これから、こいつらを説得出来るからだ。
渡辺と他の者達は、どうするか相談していた。

「どうするんだ!お前。また殺すのか?
相手は刑事だぞ!」  

「兄貴に頼んで、始末屋に処理してもらう」

「バカ、金がかかるから、そんな事してくんねぇよ」

「じゃ、山にでも埋めるさ」

「見付かったら死刑だぞ。俺達は、関係無いからな」

 さて、相当揉めてるな?と俺は、

「ちょっとぉ〜、話しさせてくれないかな?」

と言った。すると、全員がこっちを見た。
まるで、この疫病神、みたいな目付きだ。
ヤバイな、すると渡辺が。

「あんた、悪徳警官?外で待ってるのは、
ロボット刑事?踏み込んで来ないけど」

 参ったな、そんな情報まで漏れているとは。
悪党もハイテクなんだなと。俺は、どうしたもんかと返事に窮したが。

「悪徳なら、離してくれるかな?」

「金で無かった事にする手もあるが。
大して無いんだよな困った事に。殺すのが早いんだけど。さて、金は後払いで良いかな?」

「金か・・・欲しいねぇ。もうすぐ定年だから老後の楽しみに金はいるからな。あはは、
いくら出す」

 さて、駆け引きを始めたところで。
ドカン!

「警察だ!逮捕する!回りは、警官に囲まれているぞ!」

と織部がタイミング悪く突入してきた。
 しかも丸腰。少し動きがおかしい。
そっか30分だけだったな。俺は、

「だとさ!どうする?」

と織部の作戦に乗った。
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