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文字数 615文字

 すると、

「うるせぇ!このポンコツ刑事!」

と銃を構えて、渡辺が織部を撃った。
 ガガーン!大きな音がしたが、織部は一瞬でかわして渡辺の拳銃を取り上げた。
俺は、体をずらして立ち上がると、

「織部、俺を、縄を解け!」

と言った。織部は俺に素早く近寄ると、拳銃を小脇に抱えて。とんでもない速さで縄を解いた。へっ?速!と思って。織部から拳銃を受け取ると、

「さて逮捕だ。金の話は、無かった事にしてくれ」

と言うと。

「おいおい、こっちは6人だ。
ロボット刑事は、人を傷付けられないんだろ?
あんた一人で、勝てるのかな?」

と言って近寄ってきた。
 まずいな、全員撃ち殺しては流石に裁判所が黙ってねぇな。脚でも狙うかと思っていると。

「私は正義の為なら、何でも出来る!」

と織部が見栄を切った。
 ほんとかよ〜、と見ると。織部の顔の筋肉がおかしな具合に動いていた。
まずいな、後何分だ?と思ったところで。
 ウウー!ウウーウー!!と、
パトカーのサイレンが華々しく聞こえて。
ビルの前に、沢山停まるのが聞こえた。
そして、狼狽える悪党共の元へ警官が雪崩込んできた。

「はぁ〜、助かった。織部連絡したのか?」

と座り込んで聞くと。

「はい、川上博士が突入は待てと言いましたが。30分ならと私の判断で、判断で・・・
はん、だん・・・」

 バタン!!
織部は受け身も取らず。まるでマネキンが倒れるように、顔から倒れた。
俺は、あまりの事に体を揺すって。

「織部ー!大丈夫か?!確りしろ!」

と叫んだ。
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