ロボコップがやって来た

文字数 697文字

 時は2200年、ロボットの進歩は目覚ましかった・・・。
 当初、工場や危険地帯や災害救助に使われていたロボットは。ヒューマノイドクラスの出来映えになると、民間人のオフィスや家にまで進出してきた。
 その為に、深刻な就職難が起こり。失業者が世に溢れた。そこで世界政府は、ロボットを全従業員の15%以上雇ってはならないとし。
 更には、ロボットにも人権が存在すると法律で定め、人間と同じ扱いをする事を決めた。

 それにより、人々の生活は安定したかに見えたが。人間労働者よりもロボットの方が、給料が上という逆転現象が起こり。
 (使用料やレンタル料として支払われる。
個人所有は認められなかった)
 仕事に、やり甲斐を無くした失業者の数は減らず。町は無法地帯と化していった。
 政府は更に、ロボット従業員を全体の10%まで下げるよう閣議決定をした。
 そんな折、遂にある場所にもロボットがやって来た。

「おい!衣雷(いらい)お前、後1年で
定年退職だったな」

 刑事部屋で衣雷刑事は米利(べいり)部長刑事に言われた。

「ええ、ですが嘱託で65まで働ける筈では?」

と聞き返すと。

「それはなくなった。まあ年金出るから、家で大人しくしていてくれ。ロボットがな、事務職や巡回警備をやるんでな、要らなくなったんだよ嘱託。予備役もな」

「ええっ、聞いてないですよ。それに必要なのは刑事でしょ、捜査する。今は鑑識課には、
ロボットいますけど、刑事はいませんよね」

と言うと。米利部長の顔が険しくなった。
 衣雷刑事が、

「まさか!」

と呟くと。

「そのまさかだ。遂に捜査ロボットが導入された」

と言うと。デカ部屋の皆が、ゾワッと騒然とした雰囲気となった。
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