(三)-2
文字数 212文字
玄関ドアを開けると革靴があった。父のものであった。父が帰ってきているらしい。家に帰るのはほとんど夜遅くが多いどころか、家に帰ってこないことも多かった。非常に珍しいことだった。母のこともあり、早く帰ってきたのだろう。
そう考えながら廊下を歩いて行き、リビングに近づくと灯りがついていないことに気づいた。堀田さんは辞めてしまったものの、父がいるはずだ、それにもかかわらず灯りがついていない。二階の寝室にいるのだろうか。
(続く)
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