(三)-2

文字数 212文字

 玄関ドアを開けると革靴があった。父のものであった。父が帰ってきているらしい。家に帰るのはほとんど夜遅くが多いどころか、家に帰ってこないことも多かった。非常に珍しいことだった。母のこともあり、早く帰ってきたのだろう。
 そう考えながら廊下を歩いて行き、リビングに近づくと灯りがついていないことに気づいた。堀田さんは辞めてしまったものの、父がいるはずだ、それにもかかわらず灯りがついていない。二階の寝室にいるのだろうか。

(続く)
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み