(四)-3

文字数 213文字

 犯人であればそういうこともあるだろう。驚くべきことというのはその先であった。
 この東場一貴には妹がいた。その妹も現在行方不明になっていた。そしてその妹の名は東場瑞穂といった。
 東場瑞穂……。それは俺の彼女の名だった。
 今まで式場の下見に行った日以来、俺は彼女と会っていない。あの夜に電話しただけで、それ以来、会うことも電話で話すこともしていない。メールを出しても返信はないし、メッセージアプリには既読がつかなかった。

(続く)
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