隠れ家的寿司屋 

文字数 890文字

何だろう、天気予報が外れると嬉しい。
誰に、何に、か分からないのだけれど「ざまーみろ!」という気持ちが胸の内の目立たぬ場所で湧く。
さらに、外れた天気予報にキレている人を見ると
気の毒ではあるけれど少し愉快な気分になる。

僕の故郷、長野県には天気予報がなかった。や、あったかもしれないけど僕は見たことがない。
民たちはみな空模様や風の匂いや猫の様子やカマキリの卵や燕の飛行高度などを見てその日の天候をピタリと当てた。その当時、洗濯物をうっかり濡らしてしまう主婦などいなかった。

最近ではSNSみたいな投稿型の天気予報のシステムがあるみたいで、これには唸った。僕の周囲の方々が、いや、俺の周りの者どもが隣の車両にうつっていったくらい唸った。
同じ空なのに天気は違う。
みんなの空だ、みんなで見張ろう。
ということか。

唸った。

* * *
すごい寿司屋を見つけた。
多分これは”知る人ぞ知る”的な良店に違いない。店内はけっこう広くて時間帯のせいかお一人様も多い。
昨今はネコロボットが配膳してくれるファミレスもあるらしいが、ここも最新のテクノロジーを導入しているらしい。タッチパネルで注文すると品物がベルトコンベア状の装置で運ばれてくる。
整ったインフラにも驚いたが、ここはお寿司以外のものが充実している。もしや、お寿司以外のメニューのほうが多いんじゃないだろうか。
私のように魚介がちょっと苦手なものには嬉しい。

お会計時もびっくりした。

なんてお手頃な価格!

これはもうみんなに教えようか内緒にしようか迷う。

そうだ、味は美味しい!茶碗蒸しとアオサの味噌汁しか食べなかったけど!

* * *

友人とラインしていたら寺泊(てらどまり)というところに遊びにいったらしい。気温が39.5度…。それを体感したかったのだろうか。

たしかに20分くらいなら40度の気温、味わってみたいな、と思うけれどもとんでもない酔狂だな…とうらやましく思った。

風情豊かな日本の四季、というのは失われてしまったのだろうかな…、
兎に角まだまだ暑いからみなさん、いや、

読者諸君は気を付けたまえ!

天気って度を超すと災害だからね。

ふふ…、たまえって、今時ふふ。

またー!
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