第1話 甘い夜

文字数 1,412文字

「ヤダ、もう。カエデ、くすぐったいよう」
擦れた今にも消えそうな調子で千尋は声を漏らした。
アタシは千尋の猫撫で声を無視して、千尋のネグリジェの中に手を入れた。
「ああっ・・・」千尋から甘い声が漏れる。
アタシは千尋の丸い二つの丘を外側から円を描くように、
両手の人差し指・中指・薬指で撫でていた。
アタシの指はなめらかな肌の感触から、
プツプツとラムレーズンのような湿地帯に到達し、とうとう円の中心部に到達していた。
中心部は小突起になっており、アタシは3本の指でつまんだり、愛撫したりしていた。
「はあっ。ああっ・・・」
千尋は声を出すのを我慢している様子だったが、アタシの感触に抗えずにいた。

アタシは千尋の上に身体を覆い被せ、千尋の耳の下に鼻を近づけ、
ネグリジェに入れていた両手は、豊満な乳房を揉みしだいていた。
「千尋はベッドの上でもいい匂いがするね」アタシは千尋の耳元でそうつぶやいた。
「カエデも前よりずっと上手くなったね」ベッドのライトスタンドの照明は落としてあり、表情が見えなかったものの、千尋は照れ笑いをしているようだった。

アタシは、ネグリジェに突っ込んでいた手を、
千尋のヘソ、そこから下の茂みの部分に手を移した。
千尋の茂みの中はすでに湿っていた。
アタシの指先に甘ったるい蜜がまとわりついていた。
アタシは、一度茂みの中に入れた手をゆっくり骨盤の位置までずらし、
ショーツの帯の部分を指でつまみ、千尋の膝までゆっくりと下げ、
膝から下はショーツを生足の指でつまんで踏みつけるようにして一気に下ろした。

千尋は仰向けで寝たままの状態で、澄み通った目だけを、アタシの身体に向けていた。
アタシも床に視線を移しながら自分の履いていた下着を、
一気に下ろし、下着はベッドの横に脱ぎ捨てていた。
再び、アタシは千尋の上に覆い被さり、アタシと千尋の茂み同士をこすり合わせていた。
「カエデ、すごく気持ちいいよ。やっぱり夜のカエデは格好いいね」
千尋は顔をくしゃっとさせて、嬉しそうだった。
「もう、こうしてやるんだから」
アタシは千尋の腰に手を回し、ゆっくり千尋の唇にキスをした。
千尋の唇は、すごく甘く、柔らかく、まるで落ちた粉雪がアスファルトの地面に落ちたと同時に消えてしまうようなそんな感触だった。
私は、千尋の腰に移した手を、お尻に移動させ、お尻の柔らかい肌をつまんだ。
「はあぁっ・・・」千尋から声が漏れる息を、接吻している唇の感触から感じることができた。

千尋の唇から、アタシの唇を外し、アタシは覆い被せていた身体を横にずらし、
横向けの姿勢になって、千尋の枕の位置に、自分の顔を近づけた。
「カエデ、今の私って綺麗?」
「ベッドの上でのちーやんはとても可愛いし、色っぽいよ」
「でも、あたし、化粧を落としたらブスじゃない?」
「それはアタシだって同じだよ。それに化粧を落としたスッピンのちーやんもアタシは好きだよ」
「そう、ありがとう・・・私もカエデのことが好き」

そして、アタシは枕元も千尋に言う。
「ねえ、ちーやんさあ。もっとちーやんに密着していいかな。ちーやんの匂いって落ち着くんだよね。最近、アタシ眠りが浅くて」
千尋はふふっと笑い、アタシに返事をした。
「ダーメっ。って言うと思った。良いよ、カエデちゃん。アタシの沼にどっぷりとはまっちゃいなさい」
アタシは、千尋の開けっぴろげなところに甘え、千尋の匂いに満たされていた。

今日も一夜、アタシが千尋を征服する夜は終わった。
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