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部屋に響く音【小説版】
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文字数 223文字
しかし、次の瞬間、間の抜けた音が部屋に響き渡った。それは膨らんだ風船から空気を抜くような、懸命に力んでいた筋肉が弛緩するかのような印象を持ちつつも、それにまるで反してほほえましい幸せな食卓シーンを一気に破壊する強大な一撃であった。しかもその音は聴覚だけでなく、嗅覚にも作用して幸福な食卓を一気に地獄絵図へと一変させたのである。その正体は、そう、
お
な
ら
である。
一堂の動きが止まる。全員が自分の左右の人物に猜疑の目を向けながら様子を伺う。
(続く)
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部屋に響く音【小説版】
筑紫榛名@9/8文学フリマ大阪
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