(二)-16
文字数 283文字
「今度はどなたかしら」と立ち上がって、幸恵は部屋を出た。そして「はーい」と玄関に向かって返事をした。
「こんにちはー! 神さん、受賞おめでとう!」
玄関の方から男性の声が聞こえた。
「誰だ?」「さあ」と言い合う兄妹とは違い、神は「だから、まだ早いって」と反応した。
そして幸恵がその声の主とともに部屋に入ってきた。
「源さんが見えましたよ」
幸恵が言い終わる前に、源さんは満面の笑顔と大声で「神和泉先生、茶川竜太郎賞受賞おめでとう!」と神にお祝いを言った。
「この方が源さん? 初めて見た。子どもの頃から時々間違い電話かけてくる人でしょ」
「そうそう。俺も初めて」
(続く)
「こんにちはー! 神さん、受賞おめでとう!」
玄関の方から男性の声が聞こえた。
「誰だ?」「さあ」と言い合う兄妹とは違い、神は「だから、まだ早いって」と反応した。
そして幸恵がその声の主とともに部屋に入ってきた。
「源さんが見えましたよ」
幸恵が言い終わる前に、源さんは満面の笑顔と大声で「神和泉先生、茶川竜太郎賞受賞おめでとう!」と神にお祝いを言った。
「この方が源さん? 初めて見た。子どもの頃から時々間違い電話かけてくる人でしょ」
「そうそう。俺も初めて」
(続く)