(二)-4

文字数 217文字

 寿司を見て、修一が「あ、箸と醤油も」と大声を上げた。
「だから自分で行きなさいよ」
 修一にそういう美幸に、兄は「そう思うなら自分で行けよ」と逆襲した。
「それにしてもまだ受賞が決まっていないのに、いいの、こんなお祝いしちゃって」
 すると幸恵が部屋に入ってきて箸と醤油差しをテーブルの上に置いた。
「いいのよ。結果が良くても悪くても、こういう晴れの日は、きちんとお祝いしないとね。はい、これ、お箸にお醤油。お小皿も今持ってくるわね」

(続く)
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