(二)-19

文字数 335文字

 その後、下赤塚フジオが教師に呼ばれて三人のギャルを引き連れて職員室へ行った放課後、六時限目を終えて帰り支度をしているコウジ君を捕らえることに成功した。よしっ!
 上手く誘導して一緒に帰ろうと満面の笑顔を作って強引に迫った。
 「一人で帰るからいいよ」という彼に「お願い! クラスメート全員と同じように仲良くなりたいの。君が最後なんだ。一回だけでいいからさ」と無理矢理お願いした。
 それでも彼は「ごめん」と断ってきたので、修学旅行準備委員会という肩書きを持ちだして「そういうわけだから、全員のことについて知っておきたいの! 別にやましいことがあるわけじゃないし、委員会がどうとかでもなく、仲良くなりたいのは本当だからさ」というウソをついて、なんとかOKをとりつけた。

(続く)
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