リイマジネーション(再解釈と再構築)
文字数 1,911文字
メディッサの石化能力が封印された数週間後、条件付ではあるが彼女の移民申請は日本国政府に受理された。
もちろん慎之介の尽力によるところも大きい。
不遇のゴルゴンの少女のことをマスコミにリークし、それをSNSに拡散、同情論を引き出すなどして、世論を味方に出来たことも大きかった。
そして、石化防止機能付ゴーグルの耐久性を飛躍的に向上させる性能改善レポートを関係機関に提出するなどの地道な下準備も功を奏したと言える。
再度集まっていた四人、
そこでサムエラは突然意外なことを言い出した。
悲願の移民が認められたこのタイミングで、そんなことを言われ、メディッサの頭はもはや理解出来る範囲を超えてしまっていた。
メディッサは理解を超え過ぎていて全く身動きすら出来ず、気を失っているか、ペルセウスの盾が発動して石化してしまっているのではないかという有様。
全く幸せ慣れしていない彼女には、ちょっと刺激が強過ぎたのかもしれない。
しかし、引きこもりニートが突然、明日から国民的アイドルになれと言われたようなものだから、仕方がないと言えば仕方ないだろう。
再会した時からまるで別人のようだとは思っていたが、こんな風に他者に情を掛けるぐらいに変わってしまっていたことに、