16〜32桁ぽん!
文字数 2,503文字
物置小屋へと急ぐ16(イチロー)。
さすがに肉まんの減りが早すぎるということで、母445(ヨシコ)も警戒し始めたようだ。
しかたなく今晩は炊飯器の残りご飯をチンして持ってきた。
19(一休)興業の見た目83(○〜さん)にしか見えない03(オッサン)さ。
警備員がドタキャンしたから当分、ここで立ってろって言われてな。
警備員とは言っても水増し請求要員だから、時々事務所でオバちゃんたちとお茶したり極楽だったぞ。
いいんですよ。
こっちは宿代もいらないし、小遣い稼ぎと暇つぶしが同時にできて御の字です。
それにあの03、これから来るバブル崩壊まではウハウハですから、当分金に困ることはありませんよ。
それまでにわれわれは、この16を仕込んでやらねば!
私もキミ同様、あの出来のいい弟と比較され、イヤな思いをしたものさ。
でもある時、私はこう思うことにした。
2個下の26が3つサバ読んでいたとしたら、私の一個上。
つまり、私よりも年上のお兄ちゃんじゃないか、と!
何でもっと早くそう思わなかったのかと、後悔すらしたもんさ。
今では──あ、未来の世界ってことだがな、26から小遣いまでもらって可愛がられとるぞ。
本当にあいつは、頼りになるアニキよ。
『散々闇に泣く』のあと、次の語呂合わせとの間に『5』だけが残ったんでのう。
むりやり語尾にくっつけて、余情溢れる文体にしてみたんじゃ。
こういう手は今後もよく使うから、覚えておくが良いぞ。
16は二人の冷たい視線と沈黙に耐えきれずに、こう言った。
221がすかさず、再生ボタンを押したのだ。
440が自作の紙吹雪をまき散らす中、221と16は時空を超えた抱擁をかわす。