第6話

文字数 1,502文字



欲望のザ・ゲーム(1979年作品)第5回 俺は久賀島で敵と遭遇し、激しい戦闘ののち、目的の南条財閥の孫である南条則夫に出会う。

ザ・ゲーム(1979年作品)第5回 

俺は今 久賀島にいて、誘拐集団の

相手の増援がこないうちに姿を隠さなけれ

ばならない。



 オートバイで山道を漂山へとむかう。10分

程行った時、新手が現われた。



アダンとカヤの中からサンドパギーが出現した。

上にリングマウントを装着し、12・7mm機銃を装備

している。



恐ろしいことにランポルギーニーチータだ。



最高速度150Kmの車だ。バイクではすぐに追い

つかれる。単射をさけて、山道のわきへのがれ

山なりの道の急カーブで、



俺は瞬間、道の片

側の丘へ500Xg近いバイクをはずみをつけ押

しあげた。



しばらく丘の上をとって返し、追

撃してくるチータの真上へ、バイクごと落下

した。バイクのタイヤの下で射手は押しつぶ

された。チータはカープの道の壁へ激突し、

横転した。



運転手はフロントフレームを突き

破り、頭をくねらしている。もうバイクもお

しゃかに近かかったが、何とか動かせる。



血まみれのボディはあまり気持ちのいいものでは

ないが、しかたがない。



 フダン樹をすぎ砂疆地にはいる。小屋がみ

えている。側に先租の霊をなぐさめる拝所

 (うがんじよ)があった。



何の攻撃もない。



おかしい。そう思った瞬間、俺はオートバイ

ごと持ち上げられ、閃光が俺を盲いさせた。



爆音が一瞬俺をつんぼにした。一瞬、俺はオ

ートバイをけって自分から体を空へ投げだし

ていた。



くそつ地雷原だ。



回転しながら着地したが、ウィポンパックはバラバラに吹き

飛んでいた。俺も着地のショックで一瞬気を

失なった。





■ 気がつくと、5名の男達がM16アサルトラ

イフルを手にして立っていた。のがれようが

なかった。



俺は男達に連れられ目の前に見えた小屋

に入った。が中には子供の姿はない。



 「おい、お前たち南条則夫くんをどうしたんだ」



 が、男達は無言のままだった。俺を椅子に

くくり着けた。



 一人の男がガス・バーナーに点火し、俺の

方に近づけようとした。俺を拷問にかけよう

という腹らしい。



俺は椅子ごと勢いよく後へ

倒れ込み、同時に右足でカヌーバーナーを持

つ男の又ぐらを蹴り上げた。



カヌーバーナーがころがり、一人の男の体にまともに火が乗

り移り、さらには小屋にも火が移る。



後に倒れた瞬間、木の椅子はバラバラに壊れた。



人の男がM16を構えようとしていた。椅子の



足を投げつけた。



’椅子の切れ端は男の顔に突

きささった。



男はM16ライフルをとり落とし

た。投げた一瞬、俺は体を横に投げ、もう一

人の男のM16ライフルの連射をのがれ。床に

ころがっていたM16を取り上げ、横ざまに連

射した。



全員が倒れていた。



部屋の隅に、俺

のウィポンパックが整理されていたので、

それを担ぎ上げた。外へ飛び出した俺は、火

に包まれている部屋の窓へ手榴弾をほおり込

んだ。爆発音がおこり、小屋は吹き飛ぶ。



 再び、重機銃の火線が俺を襲った。小屋の

側に見えていた拝所うがんじよに砂袋に

囲まれた銃座がのぞいている。



MG3重機銃の銃座だ。俺は、岩陰に走り込み、ウィポンパック

からウジ=ナブマシンガンを取り出

し、グレネード弾を装着する。榴弾である。

発射する。閃光がおこり、銃座は静かになっ

た。

 急に拍手が聞こえた。それはこの久賀島に

異様に響いた。俺は空耳かと思った。

 拝所の戸びらが開いた。



「ブラボー、ブラボー」



■10歳くらいのガキが手を叩いてぃやがした

くそっこのガキは一体。が

俺の胃は驚きのあま力飛び出しそうになった。



そのガキの顔は南条のオヤジから預かった写

真とうり二つだった。そいつが孫の南条則夫なの

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登場人物紹介

俺。横浜にいる旧いタイプの私立探偵

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