(二)-8

文字数 256文字

 拓弥は「丈!」と声を上げた。
「ちょっと、あんたぁ、今仕事中よ。邪魔しないで!」
 鴫野が叱る。
「スマンスマン」
「ていうか、あなた、もしかして北詰丈? あのスーパーモデルの?」
 鴫野がカメラを下ろして丈の方へ振り向く。
「イエース、そう、俺があのスーパーモデル、北詰丈だぜ」
 そう言ってポーズを決める。拓弥は丈に興味はなかったが、それでも丈のことはカッコイイと思っていた。
「でも今は仕事中よ、そこにいるのはいいけど、静かにしていて頂戴ね」
 そういうと、鴫野は拓弥の方に向き直り、改めてシャッターを切り始めた。

(続く)
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